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「ロマノフ王朝の財宝は本来、皇帝一家と繋がりの深いラスプーチンの者になるはずだった。そう考えたあなたは先祖に成り代わり財宝の全てを手に入れようと考えた。」
「必要に右目を狙うのも、惨殺された先祖の無念を晴らすためだろう。」
「い、乾。」
白鳥警部の次は乾さんの声を使い、スコーピオンである青蘭さんを追い詰める。小さな背中が少しだけたくましく見えた。
炎に包まれた騎士の間でコナン君と青蘭さんが対峙する。
「僕だよ。」
「なに?」
「これ蝶ネクタイ型変成器って言っていろんな人の声が出せるんだ。」
「お、お前は一体。」
「江戸川コナン、探偵さ。」
まさかこんな近くであの名言を聞く日が来るなんて思っても見なかった。人間生きてさえいればいい事はあると思ってはいたものの、コナン君に会ってしまったためにこんな時事件に巻き込まれてと、幾分かわいそうな気持ちで自分を慰めていたが、あの名言を目の前で聴けるのだからそれも良しとしようと思ってしまう自分がいる。
これは赤井さんと、私の推理だから。コナン君と違う点があるかもしれないが。青蘭さんが寒川さんを殺した理由はビデオカメラとあの指輪だろう。寒川さんは色々な人をあのビデオカメラに収めれていたらしいから、撮られて不味いものでも映されてしまい殺害。部屋が荒れていたのはビデオだけを盗みにきた犯行ではないと思わせるため。
「乾さんを殺したのは、その銃にサイレンサーをつけているところでも見られたんだろう?」
「おやおや、まるで見ていたかのようじゃない。」
「でも、おっちゃんを殺そうとしたのはラスプーチンの悪口を言ったからだ。そして蘭までも殺そうとした。」
「まさか、あの場で船に乗っていたお嬢さんが飛び出してくるとは思ってもになかったよ。でもおしゃべりはそのくらいにしな。かわいそうだけど、ここで死んでもらうよ。」
「その銃ワルサーPPK/Sだよね。一回に込められる玉の数は8発。」
「よく知ってるね、ぼうや。」
「教えてもらったんだ、優秀な情報屋のお姉さんに。」
「まさか、あのお嬢さんが?」
何勝手に情報屋にしてくれているんだコナン君。これで青蘭さんが生きて帰ってしまったら私はあの人と地獄の果てまでランデブーをする羽目になってしまうではないか。いくら私でも守られきれないよ。
「いいこと教えてあげる、あらかじめ一発装填した状態で8発入りマガジンをセットすると9発打てるの。」
コナン君それ私説明したよ。「わーそうなんだ、凄いね。」って言ってたじゃん。あれってもしかして理解してなかったの?空気を読んで凄いって言ってくれていたのだとしたらそんな空気の読み方いらないからね。
コナン君が青蘭さんに向かい「じゃあ、打てよ。」なんてドヤ顔で言っているのを見てこの子もう手に負えないと思いつつ盾を持った手に力を込める。
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