Katze

彼は地面に倒れ伏すわたしを見て、嫣然と笑っていた。碧玉のような瞳が、愉悦とも、嘲笑とも似つかぬ感情を滲ませてわたしを睥睨する。男の背中には、立派な天使の翅が三対生えていた。彼は、天使なのだろうか。天使であるならば、わたしを助けてくれるのではなかろうか。そう思って口を開こうとした途端、がちん、と音を立てて歯がぶつかった。開けない。男は翅をゆっくりと羽ばたかせながら、明らかな嘲笑を口の端に浮かべた。魔法を使われたのだ、と思った。わたしの口をつぐませて、この男は楽しんでいる。それは静かな悦楽で、無感動な嗤笑だった。


@Katze_sheep