attention & setting

・こちらの小説は『私は肺で息をしたい』の続編です。番外編までお読みいただくことを強く推奨します。
・時間軸はPROVIDENCEからFIRST INSPECTORの予定。公式の供給によっては続く可能性あり。
・作品の都合上、グロテスクな表現が多く登場します。

以下は前作(私は肺で息をしたい)後、作中の2118年1月時点での人物設定。長くて細かいです。前作をお読みであればスルーしていただいても問題ありませんが、脳内整理を兼ねてご一読くださると幸いです。

◯響歌[デフォルト:響歌(きょうか)]・ルートヴィヒ
※名字固定、名前のみ変換可能
本作の主人公。32歳。
7歳の時、母を父に殺され、その父を殺した過去を持つ。生来の人間性も相まって、絶対の巫女であるシビュラに疑念を抱き、その真価を問う為に公安局刑事課特別対策室の監視官になった。アメリカでの単独任務、槙島聖護を巡る事件捜査を経て、疑念を徐々に膨らませていく。最終的に、従兄である羽賀響輔の死が引き金となり潜在犯堕ち、シビュラと訣別をし、赤井と共に国外へ旅立った。
狡噛には恋情を、赤井には親愛の情を寄せている。響歌にとっては両者共に大切で、欠けてはならない存在。どちらかでも失えば心が死ぬと確信しているため、彼らに危害を加える相手には一切の容赦がない。性質の相違から、双方への愛情の大きさを比べることは不可能。
両親の一件の後、元軍人である養父から戦術指南を受け、接近戦・銃撃戦ともに日本人離れした戦闘力を発揮する。理論的に物事を考えることもできるが、直感に優れ、それに頼ることの方が多い。
超記憶症候群を患っており、僅かでも関心を持った事象や他者とのやり取りは全て詳細に記憶している。相手が潜在犯でも尊敬できる点があれば称賛し、尊重する。人間らしい人間が好き。逆にそれ以外の相手には冷淡で、その生死にすらも無関心な人間であった。しかし、狡噛と赤井をはじめとする大切な人々との交流と、海外での度重なる戦闘において世界の惨状を目の当たりにしたことで、人間的に変わりつつある。本人もまた、その変化を自覚しており、己の成長に期待を抱く。

◯狡噛慎也
外務省海外調整局行動課の特別捜査官。33歳。
花城フレデリカにスカウトされる形で日本へ帰国した。鋭い洞察力と高いカリスマ性、類稀な戦闘能力の持ち主。
響歌に対する好意は、人としてよりも異性としての方が大きくなりつつある。それ故に彼女が危険を冒すことには以前よりも消極的だが、その生き様と人間性は自身が惹かれている部分でもあるため、忠告はしても制止することができない。また、響歌の心身の逞しさと赤井の献身性には絶大な信頼を寄せており、武力として彼女に自分は不要だと感じているし、必要としてほしいとも考えていない。一方で、彼女だけを選べない自分に歯がゆさを感じてもいることから、響歌に全てを捧げている赤井には、尊敬と嫉妬が入り混じった複雑な感情を抱いている。そんな狡噛の心情を見透かしたうえで揶揄ってくる彼のことは「良い性格をしている」と評し、対抗心を持ちながらも一人の男として認めている。

◯赤井秀一
響歌の相棒。37歳。
潜在犯として隔離施設で暮らしていたが、彼女に戦闘力と人間性を買われ、執行官となる。本人達曰く、互いに一目惚れ。以来、アメリカでの単独任務期間を除き、精神的にも肉体的にも響歌を常に傍で支える存在。国外に出てからは、死線をくぐり抜けながら、因縁が深い犯罪組織:烏と対峙する場面もあった。
狙撃の名手で、ジークンドーの使い手。ライフル以外の武器の扱いにも長けており、優れた推理力・洞察力・知識を持つ。命のやり取りすら楽しんでしまう響歌のストッパーだが、極限までは共に享楽する一面も。煙草とウイスキーを好む、読書家。
響歌・ルートヴィヒという人間を心底愛している。今後一生、恋人を作る気はない。彼女が死ぬ時は自分が死ぬ時であり、人生を捧げる覚悟を決めている。基本的に優しく穏やかだが、響歌以外の優先順位は等しく第二位。彼女に危険が迫ると途端に牙を剥き、狂犬と化す。
響歌と狡噛の互いに対する想いを早い段階で察知し、その行く末を見守ってきた。ふたりが結ばれることは喜ばしいと思っているが、週に3度は響歌を抱き枕として招聘しようと決めており、相棒としての立場を譲る気は露程もない。

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