ジューンブライド

後日…


「いや、よく似合うね、独歩くん」

「おめでとう、独歩くん!」

俺は式場の新郎控え室にて、寂雷先生と一二三におめでとうコールを受けていた。

「あ、ありがとう、ございます…」

準備万端終わっている。

いつもより整えられた髪も、いつもより血色のいい肌も。

全て…みのりのせいだ。


「おや、どうしたんだい、独歩くん。そんなにそわそわして」

「…あ、その…あいつの。…みのりの晴れ姿…一番最初に見たくて…」

「ふふ、なるほど。本当は式が始まる前に花嫁を見てはいけないんだが…きっと君なら、どんな困難でも、彼女を幸せをするだろうからね。行っても大丈夫だろう。うん、行っておいで」

「…!あ、ありがとうございます、行ってきます!」

パタパタとかけていくを俺を見て、寂雷先生と一二三は微笑んだ。

「いやはや、幸せそうですね」

「一二三くんにはそんな相手はいないのかい?」

「…ふふ、秘密です」






ー…花嫁控え室にて





コンコン

控え室にて、支度を終え、1人待っていると。扉が叩かれた。
 
『…?はーい』

誰だろう…

「お、俺だけど…」

『え!?ど、独歩!?ちょ、ちょっと待って!今開けるから!』

あわてて扉の前に行き、開けようと扉に手をかけると、扉が開きつつまれなれた体温に包まれた。

『わ…っ!?…って、ど、どうしたの独歩!』

独歩の胸から顔を上げようとするが、独歩の腕の力が強すぎて離れられない。

『…おーい、独歩ー?独歩くーん?』

「…いい」

『え…?』

「ウエディングドレスとか可愛すぎるだろ…!心臓止まるかと思った…」

『え…?ちゃんと見てなくない…?』

「見てる」

だ、断言しなさいましたね…

漸くゆっくりと腕が離れて、独歩の顔を見ることができた。

普段よりすこしだけ顔色が良い…

『…昨日よく寝れたの?』

独歩の頬に手を添える

「ん…お前が添い寝してくれたからに決まってるだろ」

『ふふ、普段だったら添い寝とかしたら緊張しちゃうのに』

と笑うと

「だって…これから俺とお前は嫌でも一緒に暮らすんだぞ。一緒にいきていくんだぞ。そんなの…幸せすぎるに決まってるだろ」

そう言った独歩は、幸せそうだった。

『…今日はネガティブモード入らないんだね?』

「今日ぐらいはいいだろ、ポジティブでも」

『そうだね』

二人で笑いあった



「観音坂様!そろそろお時間です!」


「はい!…ほら、行くぞ」

『うん。…絶対、幸せにしてね』

「死んでも離さないから安心しろ」

『うん…!』




その日は、6月の晴れた日でした

ジューンブライト

(もう先輩後輩何て関係ない、なにがなんでも幸せにして見せる)