あまり運動も得意ではないリースは息も絶えだえだったがようやく目的地についたようだった。

「湖?」
「ええそうよ、ここでのんびりしましょ」

時間は午後一時頃だったろうか。魔法史は教科書ごとほっぽり出してきたので二人の手にはお菓子のみ。少し寒いが日も照ってきたので外で過ごせなくもない。

「なんでまた、魔法史あるじゃない、わたしたち」

本気で困惑するリース。フィオナはすごく真面目とは言えないがさぼったりするような生徒ではない。

「いいの。そんなこと忘れましょう。リースは息抜きが必要よ」
そう言いながら芝生へフィオナは腰をおろす。

「息抜き…」

リースは最近のことを思い出していた。授業を受けて、ご飯を食べて、談話室でたまに談笑する。そんな生活。これが彼女にとっての日常だった。