次の朝、ポッターを昨日と同じ空き教室へ呼び出した。
なぜ朝イチなのかと言うと昨日気づいたことを早く伝えてしまいたくてモヤモヤが止まらなかったからだ。

「昨日のリリーの様子から見ると、ポッターはスネイプの事について反省していてもう虐めたりなんかしないってことを知ってもらわなくちゃ先に進めないわ」

これを聞くとポッターはあからさまに不快そうな顔をした。いじめなんかするから振り向いてもらえないのよ。

「僕は別に自分のためにしてるんじゃない、あの時だってスニベルスはリリーに最低な呼び方をした。制裁を受けて当然だ」

「正直私はその喧嘩の時のことは噂でしか聞いたことがないよ。けど、私が今まで見てきた感じではいつもポッターたちはニヤニヤ笑いながらスネイプをいじめて楽しんでるように感じた。彼と友人であるリリーもそう感じてたら?好かれるわけないでしょう」

言ってから言いすぎたかな、と少し身構えた。下手すると呪文が飛んでくるかもしれないなんてポケットの中にある杖に手を伸ばしかけた。けれどポッターは叫ぶことも杖を出すこともしなかった。

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