「というわけでですね」
「んむ?」

お昼休み。もっちゃりもっちゃりアップルパイを幸せそうに頬張っているサラが目の前にいる。
この子は食べていることと昼寝することが好きなのだ。

「わたしね、前々からエバンズと仲良くなりたいなって思ってて」
「勉強を教えてもらえるから?」
「ええそう、あの子ったらものすごく教えるのが上手だからってそうじゃないわ!」

真剣に聞けと睨む。相変わらず相手はこちらのことなどアップルパイの二の次だが話を続ける。

「たしかに私はサラより成績が悪いけどそうじゃなくって、ほ、らエバンズっていい子だけどちょっと近寄りがたいし、キッカケがなくて」
「で」
「うん、それで私よりエバンズと仲良いサラに手伝ってもらいたいなって思ってね」

どうかな、と親友に目配せする。

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