別れ



スネイプがスリゼリン生へリーマスが人狼であることをもらしてしまったのは彼が目覚めた翌朝のことだった。

ルーピン先生は狼人間だ。昨日の晩は野放し状態だったのだ、と。

生徒から教師へまたたく間に噂は広がり、リーマスは傷の手当もそこそこに教職を辞することとなった。 人狼になってしまい生徒たちを噛むかもしれなかった事実はそのとおりだが、やはりやりきれない。
その気持ちがありありと顔に出ていたのか荷造りをしている彼は苦笑いを隠しきれない様子だった。

「ミア、そんなにセブルスが嫌いかい?」
「もちろん。好きになる要素がありません」

そうかな、僕は案外憎めないけどなあと笑いながら部屋を片付けている彼の横顔は、寂しそうな、でも楽になったような感情が入り混じった表情をしている。

結局の所スネイプがバラさなかったところでリーマスはホグワーツを去っていたことは明確だった。
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