空腹は止まらない



「ハグリッド!」
「ああ、ミアか...ダンブルドア校長と入れ違いだったな」

小屋の扉を蹴破らんばかりに開けて入ると意気消沈といった様子で項垂れているハグリッドがいた。
それもそのはず、数時間前彼の授業の中でマルフォイが怪我をしてしまったらしい。

「ヒッポグリフで授業をしたんだって?」
「ああ、途中までは上手くいっとったんだがな」
「生徒達の話ではマルフォイが挑発したせいで襲いかかったって聞いたけど」

襲いかかったという言葉を聞くと彼は大きな肩を震わせた。言葉選びを間違えてしまったと後悔するがもう遅い。

「そうだ、バックビークは悪くねぇ。だが授業にするのはまだはやかったってことだなあ」

エグエグと大きな涙をぼろぼろ流しながら泣くハグリッドを見ているのは見ている方が辛く、紅茶を入れてあげるくらいしか私にはできなかった。
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