悩める少年



そのあとは当たり障りのないことを少し話し、そのうち私のほうが耐えきれなくなって病棟を出てしまった。
扉を締めてからため息が思わず漏れた。
本当は先生としてもっと生徒を元気づけられるようなことを言いたかったのだが、実際に対面すると何も言葉が出てこなくて自分で自分に失望する。

「聞いたよミア、セブルスに噛み付いたんだって?」

気落ちしたまま昼食をとろうと自室に戻ろうとすると、久しぶりのリーマスと出会った。
満月後だったのもあり以前はいくらか顔色が良くなってきていたのに今では目の下にはクマ、ローブも更にくたびれたように見えた。

「だって、スネイプ先生が悪いんです。あ、でも本当に噛み付いたわけじゃなくて文句を言っただけですからね」

誰から聞いたのかはわからないが少し訂正して事実を念押しするとリーマスはアハハ、と軽く笑った。

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