ホグズミードへ



「ミア、ホグズミードへ行きませんか?」
今学期の最後の週末。ミネルバから嬉しいお誘いが来た。
助手としてホグワーツに来てからは忙しかったしひとりで行くのも寂しいので行っていなかった。
まさに学生時代ぶりのホグズミード。
ミネルバに誘ってもらった嬉しさと学生の頃を思い出したウキウキ感ですぐさま行く!と返事した。
どうやらただのお出かけではないと気づいたのは馬車に乗るときだった。
ミネルバの他にフィリウスも一緒に行くと知ったときは純粋に嬉しく感じたが、ふたりが…いや、フィリウスがどことなく緊張した面持ちだったからだ。

「フィリウス?なんだか緊張してるみたいだけどなにかあるの?」
「いや、いや…なんでもない。なんでもないよ」

明らかに何でもない受け答えではなかったがどうせついたらわかるだろう、と深く追求しなかったのは間違いだった。


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