組み分け



どうやら特急内でディメンターが出たらしく、思わず腕で自分を抱きしめる。
一応不安定ながら守護霊は出せるものの出来るだけ奴らには会いたいとは思わない。
怯える1年生をなだめるのに苦労したのだろう、監督生たちの顔は既に疲れが見えていた。

ハッフルパフ、グリフィンドール、レイブンクロー、そしてスリザリン。

次々と生徒達が組み分けされていくなか、ちらりと隣の席を見る。
学生時代ぶりに見る先輩は、かなりみずぼらしくなっていた。
つぎはぎだらけのローブに、鳶色の髪の毛には白髪が混じっている。先輩って4つ上なら33歳のはず。隣に座る彼は年相応どころか10は老けているように見えて、世間の人狼への扱いの酷さに胸が痛む。
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