「いったいどこに行ったの」
図書館、教室、中庭…思いつく限りのところへ行ったものの、リーマスの影はなかった。
そもそも薬を飲んでいたとしても満月のときはあまり出歩かないようにしている彼が、薬を飲むことも忘れてどこか外を出歩いている。
これは何かあったのではないのか?そして、スネイプも同じように思ったのではないのか。
あるいは、もうわかっているのであのような笑みを浮かべていたのか。
ほかの先生たちと一緒に探すのが一番なのだろうが、リーマスの立場はこのホグワーツでは弱い。
薬を飲み忘れて外を歩いているなんてことが知れてしまったら教職についていられなくなるかもしれない。仕方なく、止めた足を再び動かす。
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