「ま、まあまあ。シリウスだって女の子から聞いただけでしょ」
慌ててぺティグリューさんがふたりの間に割って入ったものの、ジェームズさんの顔を見てヒッと短く叫んだ。恐ろしい形相だったのだろう。
ルーピンさんは腕組みしてどうしたものかといった表情をしているのが見えた。
その時ちょうど、いつも早いはずのエバンズさんが珍しく遅れて大広間にやってきた。ジェームズさんが一目散にエバンズさんの元へ走る。
「リリー、ごきげんよう。素敵な朝だね」
さっきまでの空気はどこへやらいつもの爽やかな笑顔を彼女へ向ける。エバンズさんもこれまたいつものように嫌そうに眉を寄せた。グリフィンドール生はすっかりおしゃべりをやめてふたりの会話に必死に耳を傾けていた。
「ええ、朝から貴方に出会ったお陰で気分は最悪だけどね」