あの日はすぐに寮に戻って泣いた。あとの授業にひとつもでなかったので後ろめたさはあったけど、それまでサボったこともないからあまり怒られることもないだろう。
友人には体調が悪くなったとだけ言った。心配はしてくれるけどそこまで踏み込んでは来ないから私は彼女が好きだ。
もちろんなかったことにされても私はジェームズさんと別れるつもりも、度胸もなかったので表面上はそのままで過ごした。授業後たまに時間を合わせて会って、勉強を見てもらったり少し話をする。ジェームズさんもこれまで通りに接してくれるのでありがたかった。

でも、ひとりだけ痛いところをついてくる人がいた。

「ベル、だからいっただろ」
「シリウスさん」

唐突にだから、と話の続きのような声のかけ方をされてもなんの違和感もなかった。きっと、だからジェームズはやめろって言ったんだっていつものように言いに来たんだ。

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