シリウスさんから告白されたけれど特に私の日常は変わりがなかった。友人と一緒に授業を受け、ご飯を食べて、たまにジェームズさんと会う。もともとシリウスさんとはジェームズさんとセットでしか会わないし、ふたりきりになることもない。それを良いことに私は極力シリウスさんの方を見ないように、ジェームズさんとふたりきりになりたがった。

正直考えたこともなかったからだ。シリウスさんが私のことを好きだなんて。
ずっとずっとジェームズさんのことしか見ていなかったし、シリウスさんのまわりにはいつも綺麗な女の人達がいた。なぜ、年下でさして特別なこともないただジェームズさんのことを好きな私を。

ゆっくり考えて、というシリウスさんの言葉の通りわたしはずっとあの告白のことを考え続けた。もちろん返事はNOで決まっている。けれどいつ返事をするか、そのことが頭を悩ませた。

動揺する


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