ふくろうをシリウスさんに送った。近い内に返事をします。いつがあいていますか?
そういった簡潔な内容で。自分のふくろうは持っていないのでふくろう小屋の子に頼んだ。
直接アポなしでいけばいいのかもしれないけど、シリウスさんのファンに聞きつけられるのも怖いし、シリウスさんも迷惑だろうと思ったからだ。いや、ただ単にわたしにすぐに言いに行く勇気がなかったからかもしれない。

2日後くらいだろうか、シリウスさんから返事が来た。
今日の放課後、変身術の教室で、と。

先生たちが残っていないだろうかと緊張しながらドアをあけても、そこにいるのはシリウスさんだけだった。ほっとしたような、がっかりしたような。気持ちを引き締め、教室へ入る。そうして静かに後手でドアをしめて彼と向き直る。シリウスさんはいつものようににこにこしていた。

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