最後の方は叫びに近かった。泣きたい気持ちだ。
どうしてあなたから別れようと言ったのに。どうして気を持たせるような。勘違いさせるようなことをするの。
最初はそれでよかった。あなたが誰を好きでも。
けれど、もうそれじゃ満足なんてできないんだ。

「お願いします。きちんとふってください。そうじゃないと私は前に進めない」

おそらくこれが最後になるだろう、彼のセーターの裾を掴んだ。ジェームズさんの身体がこわばるのを感じる。きっと振り払われて、それで本当のおしまいだ。
なんとか言ってください。絞り出すようにそういったとき、ようやく彼は振り返った。

「僕は君にひどいことをした」

なんでだろう、なんであなたは私より泣きそうで、辛い顔をしているの。
裾を掴んでいた私の手を驚くほど優しく、ほどく。しかし私の予想とは反対にその手をしっかりと彼の手が包み込んだ。
また、箒が乾いた音を立てて落ちた。

ぶつける


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