◇ 相合傘
一日の授業が終わり、部活がある生徒は部活へ、何もない生徒は下校する時間。
急に雨が降ってきた。
然程強い雨ではないものの、傘がなければ帰宅した頃には全身ずぶ濡れ必至。
最近の天気予報はよく当たる。お天気お姉さんの言うことを聞いて、折り畳み傘を持参して良かった。
今日は武装生徒会がない日の為、天気も悪いし、真っ直ぐ帰宅しようと思い昇降口へ向かう。
すると見覚えのある背中を見つけた。
「あ、中原くん。」
彼は部活に所属していない帰宅部だ。
中原くんは振り返り短い返事をしたが、直ぐ向き直り、その儘外へ出て行こうとする。
「あっ、待って!結構雨降ってるよ。」
私の言葉を聞いて、空を見上げる。
私は急いで上履きを履き替え、中原くんに駆け寄った。
「どうせ傘持ってないんでしょ。入れてあげるよ。」
なんとなく、中原くんは天気予報とかいちいち確認するタイプではないと思った。突然の雨は濡れて帰るタイプかなと。
案の定傘を持っておらず、駅まで走る心算だったらしい。
別に要らないと断る中原くんを、半ば強制的に傘に入れ、相合傘状態になった。
2018.10.24*ruka
◆ 続
<<back
*confeito*