◆ 雪遊びも程々に
学校に着いた中原は、太宰に文句を言おうと探し回るも結局見つからず教室へ戻ってきた。
「中原くん、おはよう。今日は早いね。」
自席に着くと携帯カイロを握り締めたなまえが挨拶をした。
「…ほら、これやるよ。」
中原は軽く挨拶を返した後、なまえにぽんっと何かを投げた。
なまえが慌てて両手で受け止めると、ホットココアの缶だった。
「手だけじゃなくて、体も冷えただろ。雪遊びも程々にしろよ。」
呆然としていたなまえの顔が徐々に笑顔になり礼を言う。
中原はそれに応える事なく、着席すると前を向いた。
耳の赤みが寒さの所為なのか、照れからなのかは中原にしか解らなかったが、なまえはその背中に楽しそうに話しかける。
「中原くんも一緒に雪達磨作ろっか。」
「手前ェも共犯だな。」
2019.03.08*ruka
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*confeito*