師匠はやっぱりすごい人だった


「右、左、右、上、下」


何だかコマンド入力みたいだ

「余計なこと考えんな!!右っ!!」

木刀が右耳をかすっただけなのに少しだけ切れ血が出てきた
風圧がすごい

「師匠!タイム!!タイムを申しでる!!!」

「身体能力は並みより少し上くらいか…自分の力に頼りすぎだな」

木刀を空を斬るように下に一度払い、鞘に戻す動作をする師匠の所作は綺麗だ


「力を御するなら精神力が必要だ。しかしやはり力もいる」


師匠はそう言って肉体強化も始めると言い出した
今は洞察力を鍛えていた
ただ避けるだけと言われていたが、師匠は思った以上に速かった


師匠が地面に座ったため、隣に座る
袖をめくると青痣がすごかった


「健全なる魂は健全なる精神と、健全なる肉体に宿るってな」


死神様がそう言ってた
師匠は私が座ると同時に突然某漫画のセリフを引用し始めた

師匠はポツリポツリと話始めた

「俺はさ、最初はただ単にかっけえとか思って祓魔師になったんだ」



まとめると…

悪魔見える、武器持てる、使い魔持てる、詠唱かっけえ、薬草手に入れれる


「まるで勇者じゃねえかよ」


今じゃ中一級祓魔師だし、弟子もいるし、もう夢叶ったな…
師匠は遠い目で語ってくれた


多分、それが師匠の黒歴史と呼ばれるものだと悟った

- 34 -