おまけ(Side兄)
志摩兄弟と宝生姉妹を一緒の部屋にしたのは誰だ……
軽傷者しかいないが怪我人ではある俺達の居る大部屋は仲違いしている両家の喧嘩が勃発、途端にこの場は戦場となった。
「なんでやねん」
「ははは。志摩兄弟と宝条姉妹は元気だねえ」
「元気で済ますなや親父」
にこにことこんなセリフが言えるのは隣に寝ている親父だけだ。
お花畑のようなことを言いながらにこにこと喧嘩の様子を見ていた親父。そんな親父の腰に何かが飛んできてクリーンヒット
「あいっ!!たぁぁぁあぁぁぁ!!」
「お、親父ぃぃぃぃぃ!!」
親父の傍らにはでかいやかんが転がっている。お前か、親父の腰にぶつかったのは
俺らの周囲にいた怪我人達がザワザワしだす
「寺島さんがやられた!」
「寺島さん何もしてないのに!!」
「そこにいただけなのに!!」
「うぐぅぅぁあぁぁ……」
親父は腰を押さえ悶え苦しんでいる。
そりゃそうだ。ぎっくり腰には今の衝撃はキツイだろう。親父の腰を擦ってやりながら思う
「またこの体質のせ……いっ!!」
がしょおおおおんって音がしたと同時に仰け反る。額を咄嗟に押さえるとぬるりとした感触がし、手を見ると真っ赤な血がついていた。たらりたらりと顔に流れる液体に額から出血しているのだろうと冷静に判断した。いや多分これ考えてる時点で冷静じゃない
「……ああぁぁあぁぁなんじゃこりゃぁぁあぁぁぁぁ!!!!」
後ろには血の付いた錫杖が落ちていた。お前か!!お前が俺の頭にぶつかってきたのか!!
「寺島家の長男もやられた!!」
「何もしてないのに!!」
「そこにいただけなのに!!」
「誰か息子を手当してあげてー……」
ザワザワとした部屋内、喧嘩を続ける志摩兄弟と宝生姉妹。余りの痛さになんかどうでもよくなった
「ふはっ!!ふははははははは!!!!」
「あーあ……怒っちゃった……」
「怒っちゃったじゃないですよ寺島さん!!!」
「"呼び出すは我が手足"」
「やばい!!寺島家長男が悪魔を召喚し始めた!!逃げろ!!!」
「"我が声に応じその姿を見せ「何してんねん!!!」」
ハッとして声の方を見る。坊の怒り心頭といった表情を見て冷静になれた。
錫杖を拾い喧嘩の大元の所へ向かうと坊がこっちを見てビックリしていた。志摩兄弟と宝生姉妹もギョッとしていた。いやいや、あんたらのせいやでこれ……
「……何でお前が一番大怪我してんねや」
「それ俺も聞きてぇっすわ」