ティア・グランツの所業がネット上に出回ると同時に、ジェイド・カーティスたちの話も広まった。

 最初こそ、ルークとティアの話題で噂は完結していた。
 だが、話題に上げないまでも、二人が行動を共にしている面子の異様さに皆が注目していたのだ。
 何しろ、面子が、キムラスカ王族であるルーク、マルクト軍人のジェイド、導師イオン、導師守護役のアニス、神託の盾騎士団所属ティアである。ルーク、イオンに関しては各国の主要人と言っても過言ではない。
 導師イオンが教団のトップであることは言うまでもなく、キムラスカの要人であるルークがいるとなれば、ここにマルクトの要人がいないことの方が不可思議に思えてくる。
 その皆の思いを増長させるように、一人だけ、この面子にマルクト軍人がいた。それがジェイド・カーティスだった。軍人が軍服を着用して単独で歩き回っていること自体褒められたことではないのに、ジェイドは悠々と一人で歩き回っていた。
 導師イオンと親しげに会話をして、ルークに対して気安い言葉をかける。ジェイドがマルクトで何かしら重要な役職についているのではないかと、皆が勘繰っても無理からぬことである。

 そこに、マルクト帝国軍第三師団が陸上装甲艦タルタロスでグランコクマを出たという情報が駆け巡った。

 ジェイド・カーティスが、第三師団の師団長であることは軍関係に興味がある者の間では周知の事実だ。
 そして、エンゲーブで一時的にタルタロスが補給のため停留中である情報まで出回った。導師イオンの存在もこのとき確認されていることから、この頃から導師は第三師団と行動を共にしていたと推測される。
 その情報が出回るとほぼ同時刻、キムラスカに向けて進路を取っていたタルタロスが途中、進行方向を変えたことも確認された。
 以後、ジェイド・カーティスを除いた第三師団の軍人は消息不明になり、タルタロスは目的がわからぬまま走行中、ジェイドのみ、導師イオンと行動中の姿を視認されていた。

 いったいどうなっている。

 状況がわかる情報が有るのにも関わらず、事態が把握できない。皆、積極的に情報を出し合い集めた。その結果、一つの情報が出回る。
 それはタルタロスから、神託の盾騎士団の兵士たちが出てくる姿を、多数の人間が目撃したという情報だった。
 これにより、タルタロスがローレライ教団によって不測の事態により奪取されたこと、導師イオンと行動を共にしていることからジェイド・カーティスは教団と共謀した可能性があることが推測された。

 真偽を求めるべく、マルクトに問い合わせした者は驚くほどに多かった。第三師団の身内などは自分の子供や親族が危険な目に遭っているのではないかと、早急にマルクトに対応を求めた。

 まさか、マルクトだとて、第三師団がジェイドを残して全滅状態にあるとは知らず。

 訴えを聞いて、ちょっと調べてみるかな、と楽観的な見方を示していたマルクトは情報収集にあたった。結果、ジェイドの共謀説を信じることしかできない状況証拠しか出て来なくて頭を抱える羽目になってしまった。
 ジェイドがローレライ教団と共謀していないのなら、セントビナーに立ち寄った際、駐在軍にタルタロス襲撃事件を報告しなかった理由が理解できない。それに、当時セントビナーの門前は六神将が占拠していた。マルクト領であるセントビナーを、ダアト領のように勝手に検閲を敷くという振る舞いは見過せたものではなく、タルタロス襲撃事件と加えればこれがダアトに大きな貸しを作る機会になったことは言うまでもない。

 マルクトの調査で、ジェイドの容疑は益々固まってしまった。周囲による声の圧力を受けて、また皇帝自身もジェイドを信じることができず、ピオニー陛下は一つの命令を下した。

「ジェイド・カーティスの全権を凍結する。軍法会議違反の容疑で即時帰還、出頭要請だ。従わない場合は強制連行しろ」

 *

868 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
ここキングダムとエンペラーの関係者多くね?

869 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
今さらだ諦めろん

870 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
めろんと言えば

871 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
葬長妹の胸

872 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
胸じゃなく脳にあの養分いけば良かったのにな

873 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
いや俺としては胸がいい
あの胸なら馬鹿でも許せる

874 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
あれだけデカイと年食ったとき悲惨だぞ
その点ちっぱいはちょうど良い大きさを保ったままだ!!!

875 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
垂れるもんがねーだけだろJK

876 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
>>875
お前はちっぱい派を敵に回した

877 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
ちっぱいも垂れるぞ

878 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
お前らおっぱいおっぱいうるせえ
いい加減おっぱいから離れろ


ちなみに俺は美乳派だ

879 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
>>873-878
スレチ
おぱーいの専スレあるからそっち行け

話戻すけどこの様子ならカルト関係者もいそうだな
現地のカルト関係者さん其方の様子はどうですか?

880 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
はーい現地のカルト関係者です
キングダムから抗議文が届きました
エンペラーから艦襲撃の真偽を問い合わせる手紙が届いてます
責任者達が揃いも揃って留守なので対応に遅れています
…これは滅亡フラグかな…?

881 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
>>880
本当にいたよカルト関係者……
ー人ー

882 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
>>880
さようならカルト

883 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
>>880
さほど惜しくない奴だったよカルト

884 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
まだ滅んでないもん。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。ウァァァン

885 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
まだとか言っちゃってるところが…

886 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
カルト…お前に残念なお知らせがある

887 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
!?

888 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
何何?(・∀・)

889 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
キングダムの軍港が幼獣に襲撃された
幼獣は船破壊して整備し長拉致
尚主導者は潜血

整備し長は今年無事に過ごせるって余弦で読まれてたらしい
余弦を持ち出して整備し達が救出を訴えた
それを受けた道士たちが救出に
ちなみにその前に葬長が道士を止めていたが無視
道士たちに負けておうぢ様も嫌々行く羽目になった


カルト滅亡フラグ成立だよおめでとう

890 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
ええええええええええええええええ

891 名無しじゃないんだからねっ!:2018/02/01(月)
カルトおわたwww

 *

 カイツール軍港は血に染まっていた。破壊された商用船や軍艦が、もくもくと煙を上げている。アリエッタが操るライガたちによって軍人たちは食いちぎられて、あちらこちらに複数の死体が転がっていた。石畳の上に広がった夥しい血痕と、べっとりと纏わりつく潮風に混ざる血の臭いに、頭がおかしくなりそうだった。

 こんな状況を作ったアリエッタの所に行くと、和平使者一行は言う。

(……行きたくねぇ……)

 アリエッタの指示通りコーラル城に向かうべく、カイツール軍港を出る。イオンたちの背を追うルークの足取りは彼の心情を表すように重かった。

(大体ヴァン師匠が整備士長助けるつってんだから、任せればいいじゃねーか。アリエッタはヴァン師匠の部下なんだし、上手く助けてくれるだろ。俺らが行く必要ねぇつーの。つーか和平どうしたんだよ。マルクトと国境沿いで小競り合い勃発するほど仲悪いんだろ。和平急がなくていいのかよ)

 ということを言っても、無駄なのだろう。ルークの言論はイオンたちの感情論の前に屈してしまう。例えルークの言葉が正論であろうとも、ルークを馬鹿にしている彼女達が聞くはずない。ルークは深い溜息を吐き出した。

「……ルーク、いつまで不貞腐れてるの?」

 ルークがちんたらしている姿を見咎めて、ティアが声をかけてくる。非難と呆れが入り混じった声に、思考に耽っていたルークは「はあ?」と一瞬反応が遅れた。ルークの声がティアには不貞腐れた子供が拗ねているようにしか聞こえず、まったくもう……と溜息を吐き出す。

「そんなに人助けが嫌なの?」
「べつに、そういうわけじゃねぇよ」
「じゃあ、どうしてそんなにゆっくり歩いているのかしら。整備士長を早く救出したくないの?」
「っうるせーな! 早く歩けばいいんだろ!」

 ティアの言い方が癇に障って、ルークは言い返した。ふんっと鼻息荒く歩き出して、イオンたちの背を追い越した。すると今度はイオンたちがルークを追う形になった。ジェイドと話していたガイが慌てて「ルーク、お前コーラル城までの道知らないだろ」とルークの隣に並んだ。

(ほんっとムカつく女だぜ)

 外を自由に歩き回れるのはいいが、ティアとはサッサと別れたい。バチカルに帰ればティアと別れられるのに、いくつもの問題が重なって、ルークの帰宅はズルズルと伸びてゆく。溜息も出るというものだ。

(サッサと帰りてー……)

 どうせイオンたちを止められないのなら、サッサと整備士長を助けて、バチカルに帰れるように問題を早く解決するに限る。そう思ったルークは歩くペースを速めた。
 長年、雨風に晒されていたものの、風格を失っていないコーラル城が見えてくる。
 あと一息だと気合を入れ直すルークたちの後を一台の大型の馬車が追い上げた。思わず目を瞠るルークの目の前で、馬車は停止する。その中からぞろぞろと現れたのは、赤を基調とする軍服を着た軍人だった。キムラスカ軍、とガイがルークの隣で息を飲んだ。彼らは息もつかせぬ速さで、驚愕するルークたちを囲む。あまり良い雰囲気とは言えず、一行は警戒した。
 馬車の中から一人の人物が現れた。他の軍人たちとは明らかに一線を引くごてごてとした赤色の軍服に、胸元につけられた階級章が一同の視線を奪う。――キムラスカ軍の大将を示す階級章だった。

 アルマンダイン将軍、とルークたちの周囲を囲む軍人たちが敬礼をして、声を揃えた。
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