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彼女は今、感動していた。
何にって、他でもない"自分の身体"に、ここ一番の感動を覚えていた。

下から突き上げれば、ぶるんと震えるそれ。
まるで別の生き物のような弾力で揺れるそれは、しかし触れば柔らかいし顔を埋めればそれだけで幸せな気分になる。
まさにマシュマロの抱き付き枕、これは確かに虜になってまう、と内心罵っていた歴代の彼氏たちに彼女は詫びを入れた。

ごめん、あんた達はなんも悪くなかったわ。
これは、堪んない。
自分の胸に彼女が落ちた瞬間であった。

「ぁっ、……っ、あ、ぁーーっ、アっ」

そんな中、不意に聞こえた声に。
彼女は胸にばっかり目がいっていた視線をつい、と上に上げた。

そこには、顔を真っ赤に染めた、必死に声を抑えようとする彼女──の身体をした鶴丸が居て。
まるで自分自身を犯しているような──実際そうに違いないのだけど──錯覚に、頭可笑しくなりそう、だなんて思いながら。
鶴丸の姿をした審神者は逃げようと身体を浮かす鶴丸の腰を掴み、容赦なく立派なそれを打ち込んだ。

「ヒ──〜〜〜っッ……!!?」
「ごめーん。手止まってたね」
「ぅあっ、んっ!、ンあっあぁあッ!」
「ここぐりぐりされると気持ちいいよねー?鶴丸のおっきいねえ、こんなに奥まで簡単に届くなんて、今すっごいきもちいでしょ」
「あっあ゛――っ、ア、はあっ、は、はあぁあ……っ」
「ねえ、鶴丸ってば。気持ちよくってなんもわかんない?」

やっべー私ってばテクニシャン。
だなんてことを思いながら、彼女は"鶴丸"を攻め立てる手を止めはしない。
自分がヤってほしいと思う所──子宮口を、ごりごりと捏ね繰り突いては涎を垂らしながら善がる女を見ては笑うのだ。
自分も、こんな風に善がってんのかなあ、首から上すっごい赤くなってる、だなんて思いながら。

「やめっ、アっ、──っぅあっ、そこっ、ふぁ!、あっ」
「ここ?ここねえ、ポルチオっていうんだよー。突かれる度に頭までびりびりしない?やばい気持ちいいよね〜。さっき一回イっちゃったもんね。でもさっきより気持ちいいでしょ?ガツガツされる度に頭おかしくなりそうでしょ?」
「あ゛ーっ、ぁあ゛っ、!んんん゛……ッ!やらっ、アぁっ、や、ぅあっくるっ、くるくるうぅうう……!」
「あ゛ーーーーっ、きっもちーー……」

ぶるりと腰が震えて、腰から背骨を快感が駆け巡る。
もちろん、ゴムなんか付けずに中だしだ。
最初こそはやっぱりした方がいいのかな、なんて思ったけど、でもおっぱじめたらそんな気分がどっかに家出してしまったのである。
男の思考回路ってヤバいな〜と思いつつ、まあピル飲めばいっか!と今みたいに遠慮もなしに生でハメてるという訳なのである。

後で後悔するのは間違いなく自分なのだが、今の脳内お花畑状態の彼女にはそんなの些細な問題でしかなく。
初めての男の身体の体験に、子供みたいにはしゃいでは次はこうしよう、次はこれやろう、と無邪気に甚振る次の手を考えているのだ。
そう、常々彼女は一度でいいから男の身体でセックスをしてみたいと思っていたのだ。
まさかこんな形でそれが叶うとは夢にも思ってなかったけれど、相手は自分の身体だし、いわば究極のオナニープレイみたいなもんだし、ま、いっか!と実に楽観的に腰を振りまくっているのだった。
実に快楽至上主義の女である。
いやまあ、本当に危ないことはセーブしてるんだけども。

そんな鶴丸の身体で好き放題している彼女の下で。
彼女の身体の中に入った鶴丸は、息も絶え絶えに身体を真っ赤に火照らせては喘いでいた。
連発してイっている所為だろう、少し奥に擦りつけるだけで、びくんっと大きく足は跳ねていく。
まるで陸に打ち上げられた魚だな、なんて思いながら、彼女は奥に腰を押し付けるのをやめないで自分のたわわな胸へと視線を向けた。

こぼれ落ちそうなほど大きいその胸の頂きは──けれど、奥の方に引っ込んでいて。
ぷくりと膨れる乳輪だけがその存在感をひしひしと伝えてきているのだ。

そう、彼女は──陥没乳首の持ち主で。
これだけ快感を与えて悶えさせていても、割と頑固なその乳首は恥ずかしそうに胸の中に潜ったまんまなのである。

その乳首を、彼女はまじまじと観察していた。
思えば、こんな風に自分の乳首をみることは初めての体験なのだ。
いつもは幽体離脱するときもきっちり服を着込んでるもんだから、こんなありのままを曝け出した状態の自分の身体なんて、みることなど早々なく。
そう思うと、これってかなり貴重な体験じゃね?だなんて今更過ぎることを彼女はちょっぴり感動しつつ思ったりしていた。
言うまでもなく、馬鹿である。

「ンあっ……!!」

そして暫く考えこんだ後、彼女は徐に指を一本しゃぶり、そのまま陥没したその乳首に指を埋め込んで見せたのだ。
さっきよりも大分落ち着いた腰つきに、はふはふと必死に息を整えていた鶴丸は、これに堪らず甲高い声を一つ上げていた。
その声に、私ってこんな高い声でるんだな〜なんて実にどうでもいいことを思いながら、彼女は埋め込んだ人差し指をぐりぐりと上下に振動させていく。

「な、っ、あっあッ!?や、っくうぅ……!」
「──鶴丸君や。おっぱいとはね、その実奥深い部位であってだね」
「なっなんっ!、ふあっ、アッ」

いきなり教授みたいな口調に切り替わった審神者に対して、鶴丸は今度はなんだと口を開くけど。
しかしそこからこぼれるのは嬌声のみで、その事実に悔しそうに鶴丸は真っ赤な顔でぐっと眉間に皺を寄せていた。
存外に、負けず嫌いな奴である。

「ただ揉みゃあいいと思う馬鹿がたまにいるんだけど、それは大きな間違いだから肝に銘じとくといいよ」
「ひっ、あっア、ッ、あ……!」
「気持ちいいのって、基本的にいま触ってる乳首だけね。ここぶるぶるされるとお腹の方がぞわぞわするっしょ?おっぱい最初に揉んだってこうはなんないから。乳首で気持ちよくしてから、おっぱい全体が気持ちよくなんの。少なくとも私は」
「あっ…は、ああっ、んんっ」
「ここにねー触るか触んないかくらいでバイブ当てられると、もうヤバいよ〜。もう、それだけでイっちゃう。あ、想像した?いま締まった。てか鶴丸ってバイブしってんの?」

この部屋にあるけど、今使う?
そう問いかけてみれば、ひくんひくんナカを締め付けながら鶴丸はぶんぶん顔を横に振った。
どうやら、使用したくな無いようである。
気持ちいいのにもったいないな。

そう思いながら、彼女は徐にぶるぶる震える胸に顔を近づけて。
そうして、乳首にちゅううと吸い付いてはその陥没した乳首の中に思ってたよりも長いその舌をぐちゅりと捻じ込んだのだ。
当たり前だが、鶴丸になんの予告もなく。
驚きをくれてやろうという、主に優しい心づかいである。

「あ゛っああ゛〜〜〜〜っ!!!!んっ、アっ、しょれっ、んんんん……!!」
「んぶっ!?」

そうしたら感極まった鶴丸に、思いっきり頭を抱き抱えられ審神者は一瞬息の仕方を忘れた。
おっぱいで圧迫されて窒息するかと思った。
なんておっぱいだ、けしからん。
いや自分のおっぱいなんだけど。

ひんひん泣きながら審神者の頭を掻き抱く鶴丸は、気付けばその足も彼女の腰に絡ませていて。
やだやだいいながらしっかり楽しんでんじゃんこいつ、ムッツリか。
だなんてこと思いながら、なんとか息をするところを作った彼女はぐりぐり腰を押し付けながら堪能するように胸をちゅうちゅう吸い始めた。
赤ちゃんに戻った気分である。

彼女が強く吸って、そして乳首を弄れば弄るほどナカの締め付けはどんどんその間隔を速めていき、こいつそろそろまたイくな、と審神者は冷静に吸い付いた乳首をはむはむ遊びながらその吸い付き方を変えていく。
揉み込むような動きから、奥に隠れた乳首を吸い出すように舌や唇を使って虐めていくのだ。

「あうっ、あるっありゅじいぃぃ……!!あぁああッ!きもちっ、きもちぃい……っ!!あ゛っあーー〜〜っ、あ゛あぁぁ……ッっ!!」

この乳首がこんにちはする時が彼女は一等好きだった。
そしてそれは、今彼女の身体の中に入っている鶴丸も同じなのだろう。
びくんびくんとお腹を痙攣させながら、これ以上ないくらい審神者にぎゅうとしがみ付きながら搾り取る様に膣を強縮させて鶴丸はまたイってしまった。

背骨が仰け反っているところを見ると、相当気持ちよかったのだろう。
わかるわかる、乳首とポルチオの同時責めって死にそうなくらい気持ちいいよね、と謎の親近感を抱きながら、彼女はすっかり顔を見せた乳首を下でこりこり虐めていた。
なんかもう、どこまで鶴丸をイかせられるかのゲームをしている気分になってきた。

鶴丸は、熱に蕩けた目をしてあらぬ方向を見ていた。
口の端からはみっともなく涎が垂れていて、ちろりと覗く赤い舌が実に扇情的だ。
瞳は何度も涙を流したせいか、目尻が色っぽく染まっていて、審神者はそんな鶴丸──というか自分の身体を見ながら私にもこんな色気あったんだなあ、だなんてことをぼんやりと思っていた。

いやだって、これはエロい。
もしかしたら鶴丸が入ってるせいなのかもしれないけど、自分めっちゃエロい。
そりゃこの息子も元気になりますよね!さっきから抜いてないんだけどね!とぽっかり膨らんできた気がする鶴丸の下っ腹をひとつ擦りつつ、審神者は次はどうしてあげようかな、と唇をべろんと舐め上げた。
するとひくり、とナカをまた少し収縮させて、今度は鶴丸の方から舌を絡ませてきたもんだから驚きに少し彼女は目を見開いた。

「んっ、んっ!んはっ、」
「ンむっ、」

──のってきた?ノってきた?
これは、理性がプッツンしちゃったのかな?なんて思って。
なら、もっと凄いことやっても大丈夫かなあ、なんて、審神者は思って。

中断していた律動を、再度再開させながら彼女は頭の中で次は何をしてみようかな、と実に無邪気に考えるのだ。
そこには、もうこれが自分の身体だという理性も、恐らく性行為自体が初めてだろう鶴丸に対する遠慮なんてものは存在していなくて。
ただ、自分の欲求を見たしたいだけの、子供みたいな探究心しか抱いてなかったのである。

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