CASE3(R15)
夜のかぶき町を私はフラフラと当てもなく歩いていた。化粧はチークと口紅はちょっと濃いめにして、校則で染められない黒く長い髪はサラサラと風に揺れる。なるべく大人っぽい服装を選んで、でもミニスカートでエロスを出す。
「ねぇねぇ」
ぼおーっと公園にある大きな松の木の前で空を眺めてると知らない男が声をかけてきた。
「おねぇちゃん暇なの?」
「うん。暇だよ」
見ると中年だけどスラリと背が高く白髪混じりの髪は無造作だけど清潔に整えられていた。
うん。好印象。
「よかったらおじさんとご飯食べない?」
「なんで?」
「寂しいんだ。家に帰っても誰も僕と話してくれないから」
「奢ってくれる?」
「勿論だとも!」
「…ご飯だけ?」
「僕は構わないけど、君は?」
意地悪な人だなぁと思いながら私は指を二本立てる。
「一晩?」
「うんん、一回」
「ふふ、面白いね。いいよ。」
「交渉成立ね。あ、先払いでよろしく」
「君はホントかわいいね」
そう言ってオジサンは財布からお金を出した。その時
「おい、生江?なにやってんだ?」
完全に死角からぬっと現れた男に私は猫みたいに跳ね上がった。
振り替えるとそこには毎日のように会う見慣れた顔があった。
「せ、せんせ!?」
「先生?!」
オジサンはバッと男を見ると脱兎のごとく走り去ってしまった。ふ
「あーあ…いっちゃった…」
落胆してると担任でもある教師ー坂田銀八が私の肩を叩いた。
「もしかしてエンコー?」
「……だったらなに?」
「いけないんだよ?援助交際しちゃぁ」
「知ってる」
「お金がいるの?」
「んー、そういう訳じゃないんだけど」
銀八は私の前に回り込んでサラリと髪を鋤く。
「セックス依存?」
「んー、そう…なのかなぁ?わかんない」
銀八が徐々に距離を詰めて来て私は少し身体が固くなる。
「ただ、気持ちよくなりたいだけ」
「だったら」
「???」
「俺が相手しようか?」
「は?先生が?無理でしょ、教師でしょ?」
「警察行く?」
「脅しかよ…サイテーだな」
ふいに髪を鋤いていた指が私の顎を捉えて上を向かせた。
眼鏡の奥の赤い瞳がギラリと光った。
その眼に釘付けになってると、私の唇に柔らかいものが触れた。
「っふ…、ンぁ…んん」
ぬるりと割り込んできた舌が巧みに私を快楽へ落としていく。
私も負けたくなくて大人の振りをして一生懸命咥内で暴れる舌に応えた。
「おまえ、化粧すると美人だな」
「ふふ、そうでしょ?」
「さっきの…どお?」
「先生とセフレになるの?」
イエスの代わりに耳にキスをされた。
「ぁん…、い、いいよ。先生と、セフレになっても」
「こんな夜にこんなところまで出歩かなくても済むし、平日休日問わずヤれるぜ?」
「ふふ、うそ。」
そっと先生の左手に触れる。
「これ、知ってンだからね」
薬指にはめられたシンプルなリング。
「奥さん居たら好きなときになんて無理でしょ?」
「そうでもねぇぜ?少なくとも生江に援交なんてさせる暇も気力もないくらい満足させてやるよ」
獲物捉えた野獣のような眼に私はゾクッと身震いした。
この男になら食い殺されても良いと、思ったんだ。
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