15.バトれ!オールスター!! 参





緊張感を敷き詰めるこの空気…勝負を思わせるこの感覚!くぅ〜、たまんないよな!!
勝つか負けるかの瀬戸際に立っている時、形勢逆転をして相手を倒す事が出来た時の勝利感はもっと好き!

早いところ勝負をしたいのに…う〜、早くオレの番来ないかな〜〜!?そしたら舞にもいい所もっと見せれるのに!

確かに仲間の乱闘見るのも楽しいけどさ、やっぱり一番は実戦だよな、実戦!!


マスター【Ready…Go!!】


お、始まった






バトれ!オールスター!! 参







マスター【さあ、オールスター大乱闘第3組!果たしてどんな闘いを見せてくれるのでしょう!?
実況の舞君、どう思いますか!?】

【そうですね、兎に角サムスがスーツを着て女でなくなってしまった事案外キジコがボケてくれない事にショックを受けているというのが妥当でしょう!!】

マスター【んー、よく分かりません!


解説席で漫才をかましている間にもステージも観客席も盛り上がっていた。

そう言えば…いきなりなんだけど、メインメンバーとは違う一般用の観客席、豪く人がたくさんいるんだけど、あの人たちはどこからやってきてるの?
聞いてみると、ミッキー曰く、彼らは各々の世界からやってきた別世界の人たちみたい。
成る程


ファルコ「フォックス!ブラスターでシールドブレイクしてくれ!」

フォックス「分かった!」


ファルコからの指示を受け、フォックスはベルトに装着していたブラスターを取り出しすぐさま引き金を引いた。
狙いを定められたピーチはシールドを張るが、連射をされて連続シールドをしなければいけない。
このままでは、簡単に蓄積ダメージを溜められる。


ピーチ「サムス!」

サムス「任せな」


後方から飛び出し、サムスもフォックス同様己の銃から強力な一撃を放つ。
フォックスとファルコの間に技が放たれ、2人はすぐさま跳躍して避ける。が、跳ぶのが遅れてフォックスは攻撃を受けてしまった。ダメージがかなり多くなる。

それでも何とか跳び、降り立ったのは後ろにある雲。

着地と同時にフォックスは吹き出た冷や汗を拭い、ファルコは綺麗に着地し、アピールを決める


ファルコ「俺の獲物に手を出すな!」

心配しなくともフォックスに手を出す気はないわよ

ファルコ「獲物が違うだろうが獲物が!!」

マスター【寧ろファルコが獲物だがなー!

ファルコ「Σそれは言っちゃだめだろ!?


ミッキーも加勢して一緒に甚振った。ナイスよミッキーッ
きっと気づかずに言ってるんだろうけど!(笑うしかない)


フォックス「おいファルコ!余所見してる暇ないぞ!!」


舞達に突っ込みをいれていた所為で気が反れ、その隙を狙ったピーチとサムスが突っ込んできていた。
一瞬慌てたものの、直ぐに消えそうな雲からジャンプして本来の足場に戻った。それはフォックスも同じ事


ファルコ「くそ、やりづらいな…」


リンク「でもさ、ピーチ達には悪いけど、相手は女性陣だろ?フォックスとファルコはコンビネーションいいし、結構勝てるんじゃないか?」

ロイ「まあ、そうだよな〜」

【コラコラそこの2人。いい、よく考えてみなさい?相手は女性の中でも1位を担うサムスと、腹黒トリオの1人がいるのよ?
分かるでしょこの強さ、特にロイ。常日頃そこの王子から甚振り回されている貴方ならその怖さ分かるでしょ?】

マルス「(にこにこ)」

ロイ「わ、分かる…!超分かるッッ(ガタガタガタ)


あっはっは、体震えてるよロイ。隣から黒いもん見えてるんだけど理由は多分(てか確実)それね


サムス「余所見すんじゃないよファルコ!」


サムスの声と共に、彼女はカプセルから出てきたボムを投げる。
ファルコも緊急回避で避け、肉弾戦に挑む!突っ込んでいったファルコに気づいたサムスは、ブラスターをしまって瞬時に蹴りをかます。
それを上手く回避したファルコは体を捻り、体を屈めて低く蹴りを食らわす。タイミングが遅れたサムスが少しよろめき、そこを狙おうとファルコがスマッシュ技を繰り出した!


マスター【おー、ファルコとサムスの肉弾戦バトル!!フォックスは援護に回り、ピーチはチャンスを狙い待っている!】

【ちゃんと作戦練ってるのね、素晴らしいわ!】


ミッキーと一緒に感心する中、ファルコの決めたスマッシュ技がサムスに直撃!
…かと思いきや、ギリギリでかわしたので攻撃は反れ、その隙にサムスがミサイルを放った。


ファルコ「げっ、やべ!」


瞬時に見切ったファルコが後ろに跳んで前で手を交差させた。得意のリフレクターで返そうとする。
しかし、サムスの攻撃はファルコから外れ、更に後方へと飛んでいく。
狙いが違う事に気づいたファルコが振り返った先には…無防備なフォックス。


ファルコ「フォックス!そっち行ったぞ!!」

フォックス「!?あ、うわっ!?」


全神経を同じく待機しているピーチ姫に向けていた為、目の前に迫ってきている攻撃にさえ気づけなかった。
ミサイルの威力は知っての通り強力で、ダメージを少なからず受けていたフォックスに直撃すれば勿論吹っ飛ぶ。

リフレクターを発動するも遅れ、フォックスの体は後方に吹き飛ばされる。


フォックス「うわあっ!!

パアァァンッ!!


マスター【おーーっと!何とッ、ここでフォックス撃退!!隙を見つけたサムスの一撃が効いたか!!】

【さあブルーチーム、残ったのはキジコのみ!強者2人に、何処まで粘れるのでしょう!】


普段なら自分の名前に突っ込みを入れるが、非常に危険な状態にファルコは只舌打ちを漏らした。
今言った様に、敵は2人とも強者。乗り切るのは難しい。


ファルコ「くそっ、ババアが大人しくしてろ」


苛立ちから起こった愚痴をボソッ、と呟きながら装着していたブラスターを装着する。
…しかし、ファルコは気づいていなかった。誰にも聞こえていないと思っていた呟きが、まさか聞こえていたとは…

その只1人呟きが聞こえていた人物はピクリ、と肩を動かして反応する。


「…ババアですって…?」

ファルコ「Σ!?」


バッ、とすぐさま顔を相手に向ける。今の呟きはサムスのものでない。彼女は今も攻撃準備をしているのだから、聞こえてはいなかったようだ。
という事は…という事はだ、最悪な人物に聞かれていた。
その証拠に、呟きを漏らした者はゆらりと体を持ち上げた。


ファルコ「げっ!?し、しま…!」

ピーチ「今、ババアって言ったわね?私には聞こえたわよ、ファルコ」


そう、言わずもながら腹黒姫のピーチ姫!!ぎらりと光らせる瞳は不気味に光っている。その怖さにファルコの体が硬直した。


【おっとキジコ選手!まるで蛇に睨まれた蛙のように動けない!!
ってか、ぴぴピーチ姫が怖いです!!(ビクビク)】

マスター【舞君、寒いのかい?】

クレイジー【お前は黙ってろ天然】

マスター【へ?


全く動けないファルコに、遠慮なくさっきまで対峙していたサムスが何か力を溜めていた。
暫く経つとファルコも異変に気づいたらしいけど、それよりも先にサムスの腕からショットが放たれた。
これは知ってる、確かサムスの強力技、チャージショット!


サムス「食らいなッ!」


―――ドンッ!!

ファルコ「げっ、嘘…!?」


慌てて防御に取り掛かろうとしても間に合わず、サムスから放たれたチャージショットがファルコの体が吹き飛ばされた。


マスター【ファルコ、サムスの不意打ちに直撃を食らった!!このままではフォックスと同じく、場外K.Oになってしまうぞ!!】

【さあ、どう粘るんでしょ…ん?あれ、ちょっと待って!ファルコの後ろに誰かがいる!?

マスター【ん?おお?あれは…何と!サムスの後ろで控えていたピーチ姫だ!!】


そう!ミッキーの言うとおり、場外へ吹き飛ばされようとしているファルコの背後に、いつの間にかピーチ姫が待機していた!
ちょっと待って!今カメラでも捕らえれなかったわよ!?(汗)


リンク「いつのまに!?」

ネス「はや〜い!!」

マリオ「あそこからそこまでどうやって移動したんだ!?速すぎるだろ!!

ゼルダ「流石ピーチですわv」


いつも乱闘で神経を鍛えられているスマデラメンバーも捕らえる事が出来なかったその速さ!
ここからでも分かるファルコは驚いてる。多分それは、姫のスピードにもそうだけど、きっとさっきの恐怖もあってだと思う。

にしてもあれだね


【これは何のスポーツ漫画なの?ファルコが飛んでる間にこんなに会話できるはずないでしょ】

マスター【それが小説のいいところだよ舞君!】


いいのかミッキー、小説とか言ってしまって


ピーチ「ふふふ…息の根止めてやる


あたしの声も届かず、顔に影を羽織ったピーチ姫がニヤリと笑った。
語尾にハートマークをつけながら、姫はぐわっ!と大きく振りかぶる。この構えはあれね、ピーチ姫のスマッシュ技!!


ピーチ「ハッ!ヤッ!!えりゃあぁおああぁらあぁああああ!!!

カンッ!ゴンッ!ゴギャッッ!!
―――ドオォォォオオオォォン!!



【でで、出た―――――――!!何とッ!キレたピーチ姫が伝説のゴルフバット、テニスラケット、そして鋼鉄ロッド3段コンボを決めました!!
ファルコは場外K.Oならず、画面にぶち当たって落下ぁぁぁぁぁ!!

マスター【もう姫の掛け声ではないぐらいの勢いでピーチ姫、サムスと共に完全クリア!
勿論結果は2人とも生き残っているブルーチームだ!!】

プリン「ピーチ姫しゅごいでしゅ〜〜!」

ダーク「純粋なお子様には分かんねえからいいよな…」










++






―――シュンッ


ピーチ「おーほっほっほ!私に掛かればあれぐらい容易い事よ!!」


帰ってきて早々女王の如き高笑いを響かせるピーチ姫だが、その足元には屍状態のキジコが踏まれていた。
生SMだなこれ。半ば無理矢理だけど


【ピーチ姫、あの、とりあえず足下に敷かれているキジコが酷いんで早く退いてあげてください

ダーク「(さっきまでちゃんとファルコって呼んでたのにもうキジコに戻るのか)」


あら、気づかなかった。とあからさまな言葉を漏らしながらピーチ姫はひょいっと下りた。
絶対気づいてたでしょ女王様
兎も角、ようやく解放されたキジコは近くにいたヨッシーに手を貸してもらい立ち上がり、同じく戻ってきたサムスとフォックスも苦笑気味だった。


マスター【いやー、今回もまたハードな闘いだったね!見てて楽しかったよ!】

【や、寧ろハード通り越してスリリング満点でしょう。楽しさよりも恐ろしさの方が勝ってるわ】

クッパ「確かにな…」


何故だろう、乱闘を見ていて楽しんでいる心のどこかで最速逃げ出したぐらいに怯えているのは
あたしは腹黒からは逃げられないみたいです。



ピカチュウ「ねェね〜!マスター、次の組は〜〜!?」

プリン「早く出たいでしゅ〜!」

マスター【ああ、そうだったね、ゴメンよ!それじゃあ第5組を発表するよ!!】

クレイジー【ほら舞】

【ありがとうマウス!えーと…第5組、レッドチームからはピカチュウとピチューよ!
ブルーチームからはプリンとカービィ!!まーこれまた見事に分かれたわね】

ファルコ「ふっ…さながら……兄弟対ピンクボール…か―――


ふ、と蔑む様な笑みを見せると、キジコはぐしゃっ!とイヤな音を立てて死んだ(ように気絶した)。


キジコの遺言メッセージ『兄弟対ピンクボール』でした

マリオΣファルコおぉおぉぉおおお!!(号泣)

ミュウツー「(合掌)」

ダーク「おいファルコ!目を覚ませ!!」

クッパ「そうだぞっ、さっさと起きんか!我が輩らに奴ら(黒属性)の魔の手が来てしまうだろう!!」


所詮その程度なんだキジコの存在って
甲高い音を響かせる程の往復ビンタを食らわせられているキジコの瞳から涙が一つ零れたのが見えた。
それはどっちに?自分の扱いに対して?それとも往復ビンタの痛みに対して?

良い子はあえてココでスルーしましょう(さらり)


【まぁ、メンバー発表はした事だし、子ども達ワープホー―――】


ピカチュウ「マスター〜!これ動かないぃ!!」

ピチュー「でんき当てたらうごくカナぁ?」

プリン「うーー待ちくたびれちゃいましゅ〜〜!」

カービィ「おっ腹空いたぁぁ!」


Σ早えなチビ’s!!そんなに闘いたかったのかが、最後の一名の言葉で浅はかになってしまったけどもう少し待って!!】

クレイジー【別に構わんだろう。結果オーライにしておけ】


冷静に呟いたマウスはキィ、と椅子を動かして白く細長い指でキーボードを鳴らした。
その途端、ワープホールで喚いていた子ども達の姿が消える。








***









++inアイシクルマウンテン++










マスター【おお、視界全体が真っ白だ!どうやらこのステージはアイシクルマウンテン、アイスクライマー達のステージみたいだね。
ここは足場が滑る分動きが制限されるし、地下からの海水が責めあげてくる事により素早く上へ上らなければいけない!その為にこのステージは上級者向けの難しい場所だ!!】

【所々で妙な白熊パンツ穿いて二足歩行してたりカワウソとペンギンが融合したような生き物が屯してたりしてるんですけど、アレは?

クレイジー【まだ子ども達が身軽な分、スムーズにいけるかもしれないな】

え、無視?あのパンツ穿いた白熊とカワウソとペンギンの融合物の正体を教えてよちょっと


哀れ舞、白熊たちの正体を知りたいが為にした質問は尽く無視された。
それはわざとか、それとも質問の内容が悪いのか


マルス「大丈夫かな、子どもは馬鹿…ゲホッ、風の子とは言うけど、何も纏ってないんだよ」

ロイ「(今確実に子どもは馬鹿って言おうとした…)」

ドクター「乱闘の怪我よりも先ず、風邪をひかないかが心配ですね」



プリン「キャアァァ!雪だっ、冷たくて気持ちいでしゅ〜vV」

ピチュー「おっきい雪だるまつくるノ〜!!」

カービィ「見てみて〜、雪玉の上に乗ったら僕雪だるまに見える〜!?」

ピカチュウ「カービィっ、雪だるまゴッコより雪合戦しようヨー!!」


「「「…………」」」

クレイジー【大丈夫みたいだな。寧ろ楽しんでいるぞ


どうやら子ども達は大人達の言葉を純粋すぎるが故に裏切ってしまうようです。
呆れ顔で見つめるクレイジーの傍で、微笑ましい笑顔で眺めているマスターがマイクの電源のスイッチを入れた。


マスター【さあ子ども達、そろそろ始めるよ〜!それぞれ位置につこうねー】


父親が子どもに注意するような声で言うと、チビ’sは慌てて雪を放り捨てて自分の持ち場に戻った。
その様子を確認すると、まだ白熊たちの正体について悩んでいた舞の肩を叩く。一瞬ビックリしたが、何の事か理解した舞もチビ’sと同じように慌ててマイクの電源を入れた。


【そ、それじゃあ選手紹介に移ります!レッドチームに見参するは、強力な電撃を蓄え全てを放出する電気ネズミピカチュウ!そして、弟ながらも精一杯の努力で兄に引けをとらない電気子ネズミピチュー!!

ブルーチームからも負けず劣らず、居眠りと歌を邪魔されたら星の彼方までぶっ飛ばします。球体ポケモンプリンと、全てを吸い込みブラックホールの胃を利用したバトルが得意な宇宙人カービィ!!

…そろそろ紹介のレパートリーがないわミッキーっ(コソッ)

マスター【そう言わずに頑張って舞君!(コソッ)
さあ、持ち前の元気で寒さもぶっ飛ばして頑張ろう、子ども達!!準備はいいかい!?】


マスターの言葉にチビ’sは元気よく首を縦に振る。
依存のないという事が分かるその反応に満足そうに、マスターも首を縦に振った。


マスター【それでは、大乱闘オールスター第5回戦!レッドチーム対ブルーチームを始める!!


Ready…Go!!】


マスターのスタートの合図と共に、地下に押さえ込まれていた海水が競り上がりだした。
例え子どもだとしてもそこら辺は乱闘メンバー、我武者羅に突っ込んで行く事なく、上へ回避していく。


【ここのステージだと、飛べる分回避点ではプリンとカービィが有利ね】

マスター【だが攻撃面では周りが濡れている分、ピカチュウとピチューが有利だ!電気の攻撃力が倍増するからね、五分五分かな】


今舞が言ったとおり、浮いて飛ぶ分早く地面に降り立ったカービィが体を石にさせて、上ってこようとしているピチューを狙った。
持ち前の俊敏さと敏感さを発揮させたピチューは、カービィの攻撃に気づいてさっと身を横に逃がす。


プリン「ピチュー覚悟!」


だが、丁度横に逃げた所に地面を転がって向かってくるプリンが見えた。「わ!」と驚いて逃げようとするピチューを援護する為、少し上にいたピカチュウが下にいるプリンに向かって『でんげき』を放った。


ポポ「ぅあ〜〜!楽しそう!!」

ヨッシー「ポポ君も、雪山に慣れている分このステージで戦いたかったですよね」

「うん!う〜〜……



―――ん?あれ、あれって…」






『ころがる』をストップさせて、プリンはまたさっきの様に飛び上がると、ピカチュウの元で『うたう』を放った。
範囲内に入っていたピカチュウが諸にそれを食らい、一瞬体が揺れてその場に寝てしまった。


【あーっと!ピカチュウ、プリンの『うたう』に直撃して眠ってしまった!!
さあココで無防備なピカチュウにどうするのかっ寝首を掻くか夜這いを行うかだが相手は子どもな為にそんな萌え要素は求めても無駄だったくそーーーーー!!!

マスター【舞君凄いマシンガントークだね〜】

ダーク「何かに悶え暴れる所には突っ込まねえのか


寛大な人なのか果ては馬鹿なのか。…後者だろうが
眠ったピカチュウを助けようと向かったピチュー。だが、それよりも先に先ほど下に向かって行ったカービィが飛んで戻ってくる。


ピチュー「あ!」


ピチューの言葉にも反応せず、カービィは眠っているピカチュウを吸い込んだ。ゴクンッ!と飲みこんだと思うと、彼の口から星に包まれて目を覚ましたピカチュウが出てきた。
そして、飲み込んでコピーをするのが得意なカービィは………


カービィ「ピカチュウコピ〜♪そぉれっ」


早速ピカチュウの技を生かしたでんげきを宙を舞うピカチュウに向けて放った!避けきれず、そのでんげきに当たってしまうピカチュウだが…
自分が体内に電気を蓄えている為、そのでんげきに痺れも見せずにピチューの元に降り立った。


【何とピカチュウ!カービィのでんげきも諸共せずに平然と立ち上がった!!】

カービィ「あれ〜?効かない〜〜!」

プリン「もう1回プリンが眠らせるよ!カービィはそこをついて狙って!」


ぽよんっ、と体を弾ませたプリンはさっきと同じように『うたう』の範囲内に入るようにピカチュウ達の方へ向かった。


ピカチュウ「よォし!ココから反撃だッ、行くヨピチュー!」

ピチュー「まかせテお兄ちゃン!!」


さっきまでやられていた2匹が同時に駆け出し、目にも留まらない速さでプリンの周りをぐるぐると回る。


プリン「わわわっ」

マスター【これは…『でんこうせっか』か!あまりの速さにプリンも立ち往生だ!!】

C.ファルコン「ハッハッハー!Niceだぞ、ピカチュウ、ピチュー!!」

マルス「(いたんだ親父)

子リン「プリンも頑張れ!カービィ、フォローも肝心だよー!!」


子どもリンクの声にハッ、と気づいたカービィも急いで駆け寄った。またさっきの様に上からストーンになって攻撃!
―――をしようとすると、突然ぐるぐると回っていたピカチュウとピチューが、海水が迫ってきているというのに更に下の足場へ飛び移った。

密かに、2匹とも頬の電気袋がバチバチと電気を放っている。


【何をしようとしてるのかしら?】

ピーチ「あの構えって、もしかして―――」

プリン「(ハッ!)だ、駄目だよカービィ!一緒にいちゃ駄目でしゅー!!」

カービィ「へ?」


何かに気づいたプリンが慌てて制止するのも遅く、既にカービィはプリンの隣りへぽよんっ、と下りてきた。
その時、丁度タイミングを見計らったように2匹の体が金色に一瞬光った。そして2匹が同時に手を上空に翳すと


「「いけーーーー!!」」


カッ―――
ビシャーーーーーン!!


カービィ「わぁっ!?」

プリン「キャアァァ!」


プリンとカービィに『かみなり』が落ちた!しかも、通常のだけでも攻撃力が大きいのに、それが更に2倍になったものが直撃したのだ。
それに加えて、体が誰よりも小さい分2人の体は吹き飛び易い!


パァァァァン!!


マスター【決まったぁぁぁ!!兄弟のコンビネーションが一致し、手にした勝利が2匹のものとなったーーー!!】

【大乱闘オールスター第5回戦!勝者は、またもや2匹とも残ったレッドチームよ!】


マリオ「よぉっし!幸先いいぞ、レッドチーム!!」

サムス「あちゃー、やられた。でも、頑張ったから凄く良かったよ!」


戦場では足場の動きも止まった極寒の地で、絆の深い2匹が飛びはしゃいで喜びを表していた。










***







マスター【お疲れ様、子ども達!凄くいい闘いだったよっ】


ワープホールを通って戻ってきた4人のチビ’sにモニターを通してマスターが声を掛けた。


カービィ「ピカチュウとピチューじゃ不利だよー」

プリン「そうでしゅ!とってもやり難いんだもん!!」


怒ったピンクボールコンビは思った以上に悔しかったようで、口を尖らせていた。流石は子ども、それが言い訳というものだとはまだ学んでいないようで、逆に微笑ましく思えてしまう。
近くにいたヨッシーとフォックスに頭を撫でられて大人しくなった頃を見計らい、モニターの2人がまた進めていく。


【さて!残り乱闘メンバーも後一組!!残りメンバーから抜き取るから準備を―――
…って、あれ?ドンキーは何処?】


きょろきょろとモニターの向こう側から見渡す舞を見て、他のメンバーも辺りを見渡す。そう言えば…まだ乱闘を行っていないドンキーが見当たらない。
念のために診療室も覗いたがやはりいず、よく見ればポポもいない事に気がついた。


マスター【ポポもいないな〜。あの2人何処に行ったんだ?】


何かあったのかもしれない、と多少不安になるマスター達。だが、その気持ちを遮るように控えめの声が舞の名前を呼んだ。
そこに視線を向ければ、サムスに付き添ってもらっている、車椅子に座ったナナがいた。


【どうしたのナナ?何か知ってる?】

ナナ「は、はい!えっと…ポポ、なら、ドンキーさんと一緒に…アイシクルマウンテンに行きました…」

【あ、アイシクルマウンテン!?どうしてまた…今使ったばかりのステージでしょ?】

ナナ「そ、それが…さっきポポが、モニターの隅に…氷水に浸かったガノンドロフさんを、見つけたみたいで…


うっそ


ナナ「雪山に慣れたポポが、ドンキーさんに頼んで…一緒に助けに、行ったんです……」

おっさん、まさかの雪山遭難劇か。いや、氷水に浸かっているから溺死事件?

フォックス「へぇ、よく見つけたな〜ポポも」

マルス「ほんと、流石は雪山登山者だね」


大人軍団も素直に関心しているようで皆声を漏らしている。あの腹黒トリオでさえ関心しているんだから、凄いもんだ。
モニター越しの舞達も驚いていたが、その眉間が歪められた。


【う〜ん、でもどうしようかしら。1人ならまだ大丈夫なんだけど、2人もいないからメンバー数があと1人足りないわよ?】

マスター【そうだなァ…もう1回誰かに出てもらうしかないかな?そうでもしないと、1人だと不利になるし〜】

【えっと、ちょっと話し合ってあと1人メンバー決めるから、皆はちょっと待機して待っててね】


舞がそう言うと、プツリッと音を立てて画面が黒に変わってしまった。電子音の混ざった声も聞こえなくなり、控え室では最初の時のようにざわざわと賑わいが出てきた。










++







「さて、と…どうしましょうか?あまり皆を待たせるのは悪いし、早く決めないとね」


機械に囲まれた部屋の中、その中で最も大きいモニターから離れた舞とマスターが、後ろのパソコン付近で待機していたクレイジーの許に集った。
乱闘中にクレイジーに入れてもらったコーヒーを口内に注ぎ、邪魔になる髪の毛を後ろに払った。


マスター「さっきも言ったけど、やっぱりもう一度誰かに乱闘してもらうしかないんじゃないかい?
やっぱり2対1だと分が悪くなるし」

「うーん、でも皆疲れてるんじゃないかしら。それをもう一度って言うのはちょっと…」

クレイジー「しかし、そうこう言っても適役が見当たらないだろう。他に案がない以上、その馬鹿の言う通りにした方がいいやもしれん」


クレイジーが片手でキーボードにある『Enter』ボタンを押すと、ピピッと音を立ててキャラ達の顔写真が現れた。
それぞれが名前を下に書かれてあり、現代で言うならキャラの選択画面のようなもの。上には『RANDOM』と書かれている。


「やっぱ、それしかないのかしら…」


思いつかない頭に拳を軽く当て、ふぅと疲れたような溜息を漏らした。持っていたコーヒーカップをテーブルの上に戻す。


「ちょっとトイレに行って来るわ。もしかしたらポポとドンキーが帰ってくるかもしれないし、それも兼ねて見て来るから」

マスター「ああ、分かった!」

クレイジー「我らも他に案がないか練っておこう」


お願いね、と呟くと、扉を潜って身を外へと出した。小さく音を立てて扉を閉めると、静まり返った廊下で一つ溜息を溢した。
テンションが高まっていた事で、少なからず体が疲れていたことに今気づいた。


「んー…あまり待たせちゃ駄目なのよね…」


少しふらついた体を凭れかけていた壁から離し、お手洗いと書かれたプレートを探しに足を前に進めた。
さっき行ったばかりの2人がこんな早くに帰ってくる事はないだろう、と心の隅で思いながらも、視線だけを動かして一応辺りを探しながら。











一方、舞が部屋から出た同時刻―――



???「スマデラ屋敷…此処…?」




屋敷と外を繋ぐ大きな扉が、何者かによって轟音を立てて開けられていた。




Next Story.