03.賑やかなのはいいことだけど






「ところでさ、今出てきた部屋って何?」

「あそこはネ〜『いむしつ』って皆呼んでるヨ!」

「よんでるヨ〜〜♪」

「ああ、医務室ね」



賑やかなのはいいことだけど



さっき電気兄弟に連れられ部屋から出てきた女子高生です。
電気兄弟というのはポケモンでお馴染みキャラクターのピカチュウとピチューのこと。

え?今は案内してもらってるの。このピカ兄弟に。
只、何故かこの兄弟自分の足で歩くことなく、ピチューが肩にピカチュウが腕の中に…

エスコート役が引っ張らんでどうするよ!!!


「(う〜ん大丈夫なんだろうか)あ、そういえば何で二匹共喋れるの?」

「あのネ〜、ミュウツーに教えてもらったノ〜〜!」

「プリンもだヨ〜〜♪プリンのほうがじょうずなノ」


あ〜〜、そう言えばポケモン達の中で喋れるのってミュウツーだけだもんね。
そんなこと思い出してたら、腕の中にいるピカチュウが服を引っ張ってきた。


「舞〜、此処から道別れてるんダ!」

「どっちいきたイ?」

「え?右と左か〜〜、じゃあ右で」

「分かタ〜〜♪」


って選んでも歩くのはあたしなんだよね。
因みに右を選んだのは利き腕だからという単純な理由。


暫く見つけた部屋を説明するという簡単な案内をしてもらいながら進んでいる途中のこと。


「あれ?ピカチュウだ!」

「ピチューもいるじゃないか」


突然何処からか声が聞こえてきた。周りを見渡しているあたしと違い、
ピカ兄弟はピン!と耳を立てた。視線は角の曲がり際にある――――中庭。


「あ!リンクの声ダ〜〜!」

「子リンもいるヨ〜〜!」


…リンク…子リン……?
曲がり角の所為で見えなかった相手の姿が、少し進んだことにより全体が見えた。

そこにいたのは、緑の服に体を包んだ金髪蒼目の激似している美青年&美少年だった。


「…(硬直)」

「2人共ヤッホ〜〜☆」

「ヤホ〜〜♪」

「うん!ピカチュウ達も…あれ?」

「その子誰だ?」


見た目、というより容姿が凄く似ている美少年&美青年は2人揃って首を傾げた。
理性が切れそうです (※リンクと子供リンクは逃げることお奨め)

平常心を崩しそうになった時、思い出したように青年の方がポンッと手を打った。


「あ!キミ、もしかしてドクターが言ってた女の子か?」

「?…ああ!!そう言えばドクターが女の子の話してたね!」

「あ、あたしのことを?」

「ああ。『マスターが犯罪起こしてまで連れて来た女の子が今医務室で寝ていますので、静かにしていてくださいね』ってドクターが言ってたからな」


ミッキーの身に一体何が…!!?
犯罪って、もしかしてあたしをこの世界に連れて来たことを言っているの?確かにいいことではないけど、それは犯罪まで及ぶ行為なのか!?


「ボクたち今案内してるんダ!」

「いろいろ見てるノ〜〜〜vv」

「へえ、あ!オレはリンク!!よろしくな」

「僕は子供リンクだよ!リンク兄ちゃんの弟なんだ!」

「あ、よろしく。あたしは舞よ、よろしくね」


確かリンクと子供リンクも『スマッシュブラザーズDX』に出てたわよね。
でも子供リンクって呼びにくいわね〜


「子供リンクは皆になんて呼ばれてるの?」

「オレたちは子リンって言ってるぜ」

「それじゃ捻りがないのよ、捻りが。じゃあリンクjr.で」

「うん、いいよ!」


まああんまり捻ってないけど普通じゃないからいいということにしておこう。


「リンクたちは何やってんノ〜〜?」

「オレたちは今まで特訓していたんだ!今からなら手空いてるから、案内手伝うぜ?」

「いいの?じゃあお願い「「駄目(だめ)ダヨーーーーー!!!」」


…はい?


「な、何だよ(汗)」

「舞の案内役はボクたちなノ!!」

「とっちゃヤ〜〜〜〜〜!!!」

「(ヤ、とか可愛・・・!!)」

「僕だって舞お姉ちゃんとお話したいよ〜!
ピカチュウとピチューだけで独り占めしないでよーー!」


そう言いながらあたしの制服の裾をきゅっと掴むリンクjr.!
いいよね?と満面の笑顔を向けてくる子供は無邪気!!無邪気ゆえに汚したくなr(強制終了)

そんなあたしに気づいたのか気づいてないのか、ピカ兄弟が反対側からしがみついてきた。
え?これって両手に花!?


「駄目駄目駄目〜〜〜!!ボクたちガお願いされたんだヨ〜〜!!」

「舞はぼくたちがあんないするノ〜〜〜!!」

「ずるい!僕も!!」

「駄目!!」

「僕も〜〜!!!」

「ダ〜〜メ〜〜〜〜!!!」

「リンクさんHELP!!!!(滝汗)」


左右交互にぐいぐいと服を引っ張るもんだから、制服のコートが破けそうになる!
軽い乱闘が起こりそうな勢い、いくらなんでもこれは喜べないのよ!!

唖然としながら見ているリンクに助けを求めたら、ようやく我に返ってあたしをその中から引っ張ってくれた。


「あ、あのなー!子リンもピカチュウもピチューも、舞が困ってるだろ?ちょっとは考えろよな〜(汗)」

「え?アア!舞〜〜〜!!(涙)」

「お兄ちゃんとらないでよ!!」

「うあ〜〜〜ん、かえシテ〜〜〜!!!」


泣きながら手をばたばたさせる子供組。
心が揺らぐのを必死に抑えた。ええそりゃ〜もう命がけですよ!!


「子リン、オレたちは大人しく引こう。また今度遊んでもらえばいいだろ?」

「え〜〜……分かったよぉ、舞お姉ちゃんまた遊んでくれる?」

「え?ええもちろんよ!今日はどうせ此処にお世話になるんだから、また明日遊びましょ!」


そう言うと暗い顔が一気にぱーっと明るくなった。
子供は無邪気!!無邪気ゆえに(以下省略)


「じゃあ俺達部屋に戻るな。ピカチュウ、ピチュー。くれぐれも迷子にはなるなよ?」

「「ハ〜イ♪」」

「(今『迷子』ってところ強調したな)」

「舞、もし良かったらまた話そうぜ。お前の世界のことも聞いてみたいからな!」

「え、ええ分かったわ。」

「舞お姉ちゃんまたね〜〜!!」


あ``〜〜〜!!あたしの萌え要素が去っていくうううぅぅ…
リンクとリンクjr.は手を振りながらまた何処かに行ってしまった。


「舞次行コ?」

「行コ〜行コ〜♪」

「よし行きましょう」


ゴメンリンク兄弟!!こっちにも最大の凶器があるの忘れてたわ!!(凶器?)
最初の時と同じようにピチューは肩に、ピカチュウはあたしの腕の中に戻りまた歩いていった。

最初よりも期限がいいのはきっとさっきの勝負で勝ったからだろう。


「舞!舞にネ、見せたいモノがあるノ♪だからお外に出て?」

「外?いいわよ」

「おにいちゃん、見せたいものっテ?」

「ボクたちがいつも使っているバトルゲート!アレ見せたげようと思っテ☆」

「あ、いいね♪じゃあさっそく行コ〜!」


何か二匹だけ分かり合ったように話している。会話の中にあったバトルゲートって何だろう?

気になりながらもあたしは言われたとおり、さっきリンクたちがいたであろう中庭へと足を進める。外に出た途端心地よい風があたしたちを迎えてくれた。


「あ〜!気持ちいい〜〜」

「此処はネ〜凄く空気が新鮮なんだっテ〜〜!」

「ミュウツーがね、おしえてくれたノ!!」

「へ〜〜そうなんだ」


今までいろんな萌…ゲホッ、体験をしてきた所為か体が火照ってたから。
あ〜気持ちいいわ〜〜。


「お〜〜い!ピカチュウ〜〜〜!!」

「ピチュー!遊ぼう〜〜〜!!」

「え?…何あの集団!?」


何か目の前からちびっ子軍団が走ってきた。それは土煙上げるぐらい勢い良く。
ぶつかるかと思ったけど、目の前で全員が一斉に止まったことによりセーーフ!!あ、危ないわ!!!(汗汗)


「ごめんね〜!今はあそべないノ!」

「舞案内してルの〜〜!」

「舞?…って、もしかしてこのお姉ちゃんの名前??」

「ウン♪」


あたしに視線を向けながらピチューに訊ねたのは、赤い帽子を被り小さなリュックサックを背負った男の子。というかこれは『スマデラ』の子供軍団じゃ…!?


「こんにちは〜!僕ネスっていうんだ、よろしくね舞!」

「ええ、よろしくネス。後ろにいる子達、名前は?」

「僕ポポ!」

「私、ナナです。ポポとは幼馴染なんです!」

「あたしプリンよv」

「ボクカービィ!特技は吸い込みとコピー!」

「まあたくさんいることで…」


只リンクjr.がいないだけで、後はやっぱり『スマデラ』の子供軍団だった。
空気がほんわかしてきた時、もう1つの影がこっちに向かって…え?


「皆さん〜!ちょっと待ってくださ…うわあああああ!!??」


ガッ!ドシャアアァァッ!!


……。え〜と、何か緑色の物体が見事目の前で石に躓いて顔面スライディングをかましてくれた。痛そうに顔を抑えながらゆっくりと緑の物体は起き上がる。


「あいてて、派手に転んでしまいました〜」

「だ、大丈夫ですか?」

「ええはい、どうもすいません…あれ?貴方はどなたですか?」


顔をあげて分かったけど、なんと緑の物体はあのマリオの友人の『ヨッシー』だった!!
恐竜に見えない恐竜って噂よね。(噂?)


「あ!もしかしてドクターが言っていた方でしょうか?」

「…『犯罪犯してまで連れて来た』っていうのなら多分そうです」

「じゃあやっぱり貴方ですね!あ、申し遅れました。私ヨッシーといいます!」


ええ知ってます!ちゃ〜んと把握済みですから!!
ていうか、ミッキーは一体どんな誤解されてるんだ。しかもさり気なく『暇つぶし』っていう大事なヤツは省かれてるし(怒)


「ヨッシーはこんなところに何しに?」

「私子供たちのお世話係でして…何せこんなに人数が多いと、私一人でも大変ですよ」

「あ〜その気持ち分かります」

「ところで舞さんは何してるんですか?」

「も〜!ヨッシーばっかりずるぅい!!」

「舞姉さん!」

「私たちともお話しましょう!」


質問返そうとした時、遮ったのはネス。遊びに誘ってきたのはポポとナナ。
チミたちね大人の会話に入り込んじゃ駄目だよ。…あたし違うけど、ヨッシーって大人なのかな?(汗)


「舞はボクたちと見て回ってるんだヨ〜!!」

「舞ね、これから此処に住むノ〜♪」

「え?そうなんですか?」

「ええ、まあ。」

「うわ〜〜い!舞姉ちゃん此処に住むんだ〜〜♪」

「プリン嬉しいv宜しくね舞〜〜♪♪」


一気に子供軍団テンションup↑そしてヨッシーの苦労もup↑
まあ元気のいいことで。比例してヨッシーも苦労なことで(泣)


「じゃあピカチュウとピチューは案内頑張ってくださいね。
舞さんすみません、私はこの子達を抑えておきますから」

「は、はい。宜しくお願いします(汗)」

「え〜!舞姉さん行っちゃうの〜〜!?」

ポポが文句を言う。

「あ、また遊んでください!」

「うん、明日辺りでも遊ぼうね〜」

リンクjr.とも約束してるからな〜。一気に遊ぶのも苦労しそうだけど(汗)


「ホント!?じゃあプリンいい子にするv」

「ボクも我慢するよ!ポポもね?」

「む、分かったよ。でも絶対明日は遊んでね!?」

「ええ分かったから!だから服を引っ張るのは止めておくれ」

「すみません(汗)それでは皆さん行きましょうか。舞さん、また後ほど!」


にこっと笑ったヨッシーに連れて子供軍団が遠ざかっていく。全員がはちきれそうなほど大きく腕を振るもんだから、必要ないというのに心配してしまったじゃないか!(汗)


「舞人気♪」

「え?そうかしら」

「うん、ボクたちも舞好きだヨ!」

「スキだよ〜〜vv」


さり気ない告白をピカ兄弟から受けて舞ちゃんお腹一杯☆(キモ)
いや、そんな笑顔MAXを向けられたらあたしだって平常心ぐらい崩すさ!!


「あか、もう!可愛いなァ2匹とも!」

「うわ〜い!嬉しいナ〜〜♪」

「舞どうしたノ〜〜?」


ニヤけながら抱きしめるあたしを愛らしい笑顔で見上げる2匹。原因は貴方たちだと言っても分からなさそうね。
ちょっとの間その餅餅肌を満喫した後、仕方なくあたしは二匹から離れた。

あ〜〜、あたし今なら死ねる!幸せすぎて死ねるわ〜〜〜


「じゃアそろそろ行こっか〜!」

「行こッカ〜〜♪」


今度はどちらも自分の足で歩くのか、あたしの前を四足歩行で走った。
短い手足だと言えどスピードがあるため置いていかれそうになる。そうならないためにもあたしも早歩きで追いかけた。


目指すはバトルゲート?



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