05.昼飯を確保せよ!!
あれからあたし達はピカ兄弟を止めて、マルスから逃れるためステージから離脱した。
その際ロイが「舞〜〜〜!絶対絶対ぜぇーーーーったいまた会おうな〜〜〜!!」とか言ってたけどここはあえて無視。
あたし達がいなくなった後、ハイラル神殿には大きな悲鳴が響いたという。
…あたし知〜らない(オイ)
昼飯を確保せよ!!
「ふぅ〜、いろんな意味で疲れたわね」
電波青年と腹黒王子ちうミスマッチなコンビのお陰で精神的にあたしはよろよろ。バトルゲートから離れて、二度と離れないようにとピカチュウとピチューを両手に抱えた。もちろんあたしがね。
「お兄ちゃ〜ん、ぼくおなかすいタ!」
「そだネ。ボクもお腹空いてきたナ〜。舞もお腹空いてなイ??」
「そうね〜、言われたらお腹空いてきたな〜」
言うや否やタイミングよくあたしのお腹が小さく鳴った。それに続いてピカ兄弟のお腹も…
そう言えばこの世界に来る前、晩御飯も食べてなかったのよね。あんなにどたばたしてたから空腹も忘れてたわ。
「なにかたべものさがしに行コ〜〜♪」
「お腹空いたもんね。そうしましょうか」
「じゃアお屋敷に戻ロウ?」
待ちきれないように急かすピチューを抑えつつ、あたし達はさっき来た道を戻っていった。でもここって食堂とかあるのかね?なかったとしたら…サバイバル!?(汗)
数分歩いていくと、さっき出てきた中庭が視界に入ってきた。少ししか経ってないと言うのに、あたし達のお腹はピークを迎える。
「とうチャ〜く♪」
「それじゃあ早速食べ物を、と」
と簡単に言うもののそう簡単に食料が手に入るわけじゃない。何処かに食堂でもないものか。そう思いながら首だけを動かし辺りを見渡した。
……うん、そう簡単には見つからないわよね。そう、普通はね。
でもあたしの目の前を昼飯が通っていくの。これは夢?
「ピチュー、ピカチュウ。食料が前歩いてるわよ」
「え!?ホント!?」
「うわ〜〜い♪いっただっきま〜〜〜ス!!!」
瞬時にあたしの言葉に反応したピカ兄弟は一目散に目を光らせあたしの言った『食料』へと向かっていった。そしてさっき電波青年を退治したときのような電撃を走らせる。
「ピッカチュウ〜〜〜!!!」(電気球)
「ピチューーーーー!!!!」(雷落とし)
「「うわああああああ!!!!???(滝汗)」」
バリバリバリ!!チュドーーン!!
うわっ爆発!?巻き込まれないため少し離れたところより、第3次世界大戦を静かに眺めた。
何回か炎やらレーザー光線のようなものやらが見えたのは気のせいであって欲しい。
数秒経って、乱闘の所為で起こった砂煙が少しずつ晴れていく。その中に見えたのは、見事食料をGET!したピカ兄弟。…と思いきや、
「い、いきなり何するんだよ!!」
「危ないな〜、2匹ともどうしたんだ?」
ピカ兄弟の両手を掴みぶら〜んとさせている、少し体のところどころがいい感じに焦げている食料二匹の姿があった。
「ピチュ?ア〜!フォックスにファルコ!こんなとこで何してるノ?」
「こっちが聞きてえよ!!(汗驚)俺達はこれから昼飯を食おうと思って出てきたんだ!」
「それなのにお前たちがいきなり襲いかかってきたからな。吃驚したんだぜ?」
「ごめんネ〜!ねー舞!この2人は食べ物じゃないヨ〜〜!!」
ピカチュウさぁぁん何でそこであたしに振るかなー!!!いや事実原因はあたしだけどね!だからと言ってタイミングが悪すぎる!!(汗)
「ん?あんたかい?舞ってのは」
「(狐が喋ってる。まんまフォックスね…)え、ええ。ごめんなさい。只食欲が蜃気楼を作っちゃったのよ」
「危うくその蜃気楼の所為で俺達死にかけたんぜ!!」
「ピンピンしてんじゃないの。人が謝ったら一回で許してよね!キジ鍋にするわよ!!」
「(Σ何で逆ギレされてんの俺!!?)」
まだキジが何か言いたそうにしているけれど、何か言ってこようとする前にピチューのお腹が盛大になった。
「おなかすいたヨ〜〜」
「何だ、お前たちまだ食ってなかったのか?」
「舞を案内してたラね、忘れてたンダ!」
「案内?何でまたそんなことを」
「まい今日からここにすむの〜〜♪」
「マスターとクレイジーに頼まれたんダ〜〜〜!」
へえっと言いながらフォックスがあたしの方に顔を向けてきた。今あたしの目の前に人類最高の珍獣が勢ぞろいしているなんて言うまでも無いだろう。
「そうだ、丁度俺達おにぎり持って来たんだ。もしよかったら一緒に食うか?」
「いいの?いや、だってそれ貴方たちの昼ごはんでしょう?あたしたち食堂に行って食べてきてもいいのよ」
「今お昼時だから人が混雑してると思うんだ。あんた多分来たばかりだから他の奴らに珍しげに見られるから居辛くなるだろ?だからこっちで俺達と一緒に食べようぜ?」
フォックスは優しく笑いながらあたしの手を引っ張ってくれた。
……狐―――――!!!ゲーム内じゃコテンパンにされ続けてきたからあんまり好きじゃなかったけど、実際こんなにいい奴なんて!(感動)
「げぇっ、そいつ等も一緒に食うのかよ!?」
「いいだろ別に?結構量多めに作ってもらったんだから、俺達だけじゃ食べきれないだろ?」
「だからってよ〜…(ピカ兄弟すげえ食うからすぐ無くなりそうなんだよ!!)」
「そんなに嫌がんなくてもいいじゃない。大丈夫、安心して!お邪魔しない程度に用終わったらすぐにあたし達退散するから。」
「ん!?お邪魔!?」
「ええそうよ?そんなに2人きりになりたいなんて気づかなかったのよ。まさか貴方たちがそんなに深い深〜〜い愛を育んでるなんて知らなかったのよ!」
「深い愛!?お、おいお前何勘違いして…」
「いいのよ全部言わなくても!でもまさかこの世界にもそっち系がいたなんて…
健全ゲームだから油断してたわ。でも安心して!あたしは例えファルフォクでもフォクファルでも生暖かい(白い)目で見守ってあげるからっ(親指グッ)」
「やめろおおおおお!!!(汗汗)なんだよそっち系って!?しかもふぁるふぉくとか訳わかんねえ言葉出てくるし!そして生暖かい目の間にあった副音声は一体何なんだーーーーーー!!?」
「ふぁ、ファルコ…悪いが、俺そんな趣味は……(赤面)」
「フォックス!?違う!!誤解だ!!その女の悪い言い回しなんだ!!!(滝汗)」
「冗談だ(けろ)」
「(フォックス…?)」
って言うかふぁるふぉくとか言う言葉をあんたは知ってるのか?
心の中で我が隊長の不安を感じながら密かに泣くファルコであった。
「まあ兎に角食べようか。そこにあるベンチにでも…」
「あ、いたいた!舞さ〜〜〜ん!!」
フォックスと手を繋いだまま中庭に取り付けられているベンチへと向かっている途中、
すんごく聞き覚えのある声が聞こえた。しかもその矢先はあたしに向けられている。
何事かと思い声のした方向へと振り返る。
「ヨッシー?」
「はい!さっきぶりですね!」
意外も意外、やってきたのは先ほど子供集団を気合と根性で押さえつけていた世話係ヨッシーだった。
「どうしたの?子供集団はどうしたの」
「子供たちはお昼を食べていますから。あ、それより舞さん。ピーチ姫とゼルダ姫が舞さんとお話したいそうですよ!呼んできて欲しいと頼まれたもので」
「ピーチ姫とゼルダ姫?」
「ああ、キノコ王国のお姫様とハイラルのお姫様さ。」
「あの2人のことだ、どうせ舞の情報でも手に入れて興味持ったんだろ」
「情報?どっから?」
「黒魔術」
姫様黒属性だと!?
「と、とにかく舞さんわたしと一緒に来ていただけませんか?」
「え?ええいいけど…じゃあピカチュウとピチューは此処で待っててくれる?」
「うん分かっタ!!行ってらっしゃい♪」
「??いってらっしゃ〜〜イ♪」
絶対ピチューは分かってないだろう。
とりあえず二匹が此処で大人しくしててくればそれでいいんだけど。
「フォックス、悪いけど昼ごはんはピカチュウとピチューに分けてあげてくれる?あたしはまた後で何とかするわ」
「ああいいよ。また今度ゆっくり話そう」
「ええありがとう。それじゃあね、フォックスとキジ鍋」
「キジ鍋!?俺はファルコだ!!」
「キジコ?」
「融合させんじゃねぇぇぇぇええええぇぇ!!!!」
なかなかキジ鍋…ウォッホン!ファルコは苛め甲斐があって楽しいわね。これからたくさん弄ってあげよう(爽笑)
まだ後ろで騒いでいるファルコを無視して、後ろで手を振っているフォックスとピカ兄弟に見送られながらあたしはヨッシーに着いて行った。
**in城内**
「すみませんホントに」
「そんな、いいのよ。ヨッシーこそお昼食べてないんじゃない?」
スリッパのような音が歩くたびにピコピコピコ…
音を発しているのは優しい恐竜、があたしの隣を歩いている。
「わたしは平気ですよ!日々子供たちで鍛えられてますから。」
「あ〜…(確かにあんなハイテンションなチビ,sに振り回されたら鍛えられそうね)」
「姫たちがいるお部屋はもうすぐです。頑張りましょう!」
あたしがお腹空いてると勘違いしたのか、ヨッシーは励ますようにあたしに微笑みかけた。
愛らしいキャラクターの笑顔を見てあたしのお腹も腹いっぱい☆(おい)
「舞さん、もしよければでいいんですけど……今度子供たちと遊ぶ時、お手伝いしていただけないでしょうか?」
「え?あたしなんかでいいの?」
あたしなんかがヨッシーの手伝いをしたら逆に子供たちと一緒に迷惑掛けるかもしれない。いや、そっちの可能性のほうが高そうだわっ!!
「はい!実は人手が少なくて困ってたんです。だから是非」
「あたしなんかが務まるか(いろいろと)不安だけど、ヨッシーの頼みならもちろんいいよ。」
「本当ですか!?うわ〜嬉しいです!舞さんが手伝ってくれたらやる気がでます!」
可愛いこといってくれるっ!!このままお持ち帰りを希望s(強制終了)
「あ、着きましたよ。この部屋にお2人がいますので、どうぞお入りください!」
「ありがとう。ヨッシーも早くお昼食べてね」
はい!と言ってヨッシーは階段を下りていった。降りていく際一度振り返って手も振ってくれる。
それに返すと、目の前に作られている大きな扉に向き直った。
『キノコ王国のお姫様とハイラルのお姫様さ。』
「う〜ん…分かっているものの、やっぱり緊張するわね」
何せお姫様直々のお呼び出しなんだもの、一体何言われるのか何聞かれるのか不安でしょうがない…
まあ此処でじっとしてるわけにもいかないわね!折角お呼びしてくれたんだから相手を待たすようなことしてはいけない。
あたしは一度深呼吸して心拍を落ち着かせる。そのまま勇気を出して大きな取っ手を掴み前へと押した。
ガチャッ
「すみま」
「キヨァアアアアアア!!」
バタンッ
扉を開けて一秒も経たない内にまた閉めた。
…………今この世のものとは思えない奇声が聞こえたような。というより一体中で何してるの!?
さっき開けた時見えたのは…狭い室内で大乱闘してるお姫様(と呼びがたいモノ)達。
多分さっきの奇声は盾にされていたキノピオの悲鳴……
恐過ぎて入るものも入れない!!!
…カチャッ
「(びくっっ!!?)」
「あら!やっぱりさっきの貴方ねvさあどうぞ入って入ってvV」
「あ、いや…その……どうも………」
扉が向こう側から開かれ、中から顔を出してきたのはピンク色のドレスを着たピーチ姫のほうかな?
さっきの地獄絵図を思い出して震えているあたしの手を引っ張って有無言わせず中に引きずり込まれた。
中に入った時見えたのは、先ほど見たのと同じ光景。
…じゃなく、優雅なBGMが静かに流れ、高価なものばかりが飾られている見当たりのいい楽園のような部屋……
「(地獄絵図何処いった!?)」
「ゼルダ!舞ちゃんが来てくれたわよ!」
ピーチ姫が声を掛けたのは、窓を開けた先にあるベランダ。
そこに用意されたこれまた高価なイスに座っている綺麗な金髪の女性がゆっくりとこちらを振り返った。
「ようこそ舞、よく来てくれましたね。私はゼルダ。ハイラルの王女です」
「あ、初めましてゼルダ姫、姫様方にお呼びいただけて光栄です」
「ふふ、そんなに堅くならないで?普通に喋ってくれて結構ですわ」
そう言って優しく微笑むゼルダ姫は本当に優しい雰囲気を醸し出していた。
き、綺麗…!そして美しい!!ああ、やっぱりさっきのは疲れた所為で見えた幻想ね、こんなに優しいゼルダ姫があんな地獄絵図作れるわけないもの!
「ピーチ、貴方も紹介したらどうです?」
「そうね!改めて初めまして舞。私はキノコ王国の王女、ピーチです。以後お見知りおきをv私も普通にお話してね」
「こちらこそ。宜しくお願いします」
普通と言われても、どうも姫様相手に気軽に話すのは気が引ける。
やっぱり敬語は使わせてもらおう…
「あの用はなんでしょう?」
「あら、ごめんなさい!私ったら貴方が来てくれたことで浮かれちゃってv」
「ハァ…」
「これと言った用はないんですけどね?貴方とお話したいと思ったの。
立って話すのもなんだし、舞ちゃんも一緒にお茶にしましょうv」
笑顔のままピーチ姫はあたしの手を引いてベランダまで促してくれた。
やっぱりさっき見たのは幻覚ね…ほっと内心で溜息をついた時……
あたしは…見てしまった。
「……あのピーチ姫」
「な〜に舞ちゃん?姫なんてつけなくていいわよv」
「じゃあピーチさん。今、そこのクローゼットの中に血まみれのキノコが見えたんですけど…」
「気のせいじゃない?(キパッ)さあこっちよv」
えーーーーー!!?仮にもあんたの家来でしょ!?クローゼットの中からはみ出したキノピオの服の端くれ(血痕付き)が妙に気になるんだけど、笑顔のまま見過ごす姫を見て何も言えなくなりました。
「(やっぱりさっきのは幻覚じゃなかった)」
「さあ舞さん、どうぞ掛けてください」
「し、失礼します…」
やばい、一秒でも早く此処から逃げ出したい。さもないとあたしの身に危険が落ちそうな気が……
けどまだゼルダ姫は普通みたいだし、もう少しぐらい大丈夫だろう。
「舞ちゃんの服変わってるのね〜」
「そ、そうですか?あたしの世界ではこれが普通なんですけど。」
「そう言えば舞さんはマスターに連れられてこちらの世界にいらっしゃったんですわね?」
「ええそうなんですよ。いきなり連れてこられた時は吃驚しました」
「あらあら可愛そうに…安心してくださいね?後で私が鉄槌を…コホンッ、ちゃ〜んと調教しておきますからv」
…………ん?ゼルダ姫?今の台詞の中にあった鉄槌って何ですか?しかも調教って…
まさかゼルダ姫…この人も黒!!?
「(い、いやそんな筈ないわよ。だってゼルダ姫の笑顔は白いもの!)」
「そうね、最近マスター浮かれ気味でうざったらしいものね〜」
「ぴ、ピーチさん?」
「あ、大丈夫よ舞ちゃんvあんなことがないようにみっちり言って(殺って)おきますから!」
「今物凄い怖い副音声聞こえたんですけど」
「いけませんよピーチ」
「ゼルダ姫!」
救世主のお出まし!やっぱり白だったんだっ
「そんな生温いものではくたばりませんわ、どうせなら徹底的に殺らなくては。奴は幾度となく復活してきます。
この前だって、以前大乱闘と見せかけたバトルロワイヤルの時、力尽きた時終点から突き落としたというのに次の日には無傷で生還して来やがった程ですわ!」
ゼルダ姫―――――――!!!
思いがけない展開と思いがける筈の無い血みどろのエピソードがゼルダ姫から語られる。ミッキーは何か恨まれる事でもしてるのか?いやそれより何で無傷なのミッキー!!?
大変だ、姫様は2人ともお腹の中に真っ黒いもんを飼ってることが判明したわ。
「あ、あのあたし全然そこまで恨んでるわけじゃないですから(寧ろ何もしないでやって欲しい)」
「まあ舞ちゃん、とっても優しいのね!貴方みたいな子を連れて来たい気持ちは分かりますわ」
「でも最初ふざけた様にお茶らけて告げられた時、正直腹立ったでしょう?」
はい。
「やっぱり!ではここは私たちが何とかしてあげましょう!!」
「はあ……ん?ちょっと待って!今あたし返事しました!?」
もしかしなくても読まれた!?
「そうと決まればピーチ、次の計画を練りましょう!」
「計画126項ね!」
「(126回目の暗殺計画!?)」
うふふふふ…と不気味に美しく笑うあたしの目の前にいる姫(×2)
ごめんなさいミッキー、あたしはこの計画を止められそうにありません…
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