ピー
※幼女夢主



昼の巡回当番だったピー。
夜になり寝ようと寝床を整えてると入口から「ぴーちゃん…」と小さな声が聞こえてそちらを見る。
涙を浮かべながら枕を抱き締めながらなまえが立っていた。

近付いて抱き上げて「どうした?」と聞くと「こわいゆめみた……」と話すなまえ。
背中をポンポンと叩きながら「どんな夢だったんだ?」と話しかけるピーは、今日のなまえのお泊まり先が誰の部屋だったか考える。

確かタケシじゃなかったか…?

「たけしも、ぴーちゃんも、ゆうもららもすもーきーも、みんないなくなっちゃって」

泣きながらポツリポツリと話すなまえ。

「おきたら、たけしいなくて、なまえ、"また"ひとりになって…」と言ったところで先程よりも大粒の涙をボロボロと流し始めるみょうじ。

"また"という言葉を聞いて心が痛くなるピー。


なまえを見つけた時、無名街の入口近くで一人で座っていた。話しかけると親が『待ってて』と言ったから待ってるんだ、と。
しかし、何日も待てど親は来ることはなかった。
なまえは捨てられたのだ。
一人で何日も待っていたなまえが心配になりユウやララが世話を焼くようになり、いつしか俺達はなまえを家族として受け入れた。
それからなまえが一人にならないように交代で泊まる部屋を決めてる。

多分、タケシがトイレに行ったタイミングで起きてしまったんだな、と思ったピー。
ポンポンと背中を叩きながら抱きしめる。


「大丈夫だ。誰も、なまえのことを一人にしない」
「だって、たけし、いない…」


「トイレに行っただけだろ」とあやしてると涙が落ち着いたなまえが「ほんと?」とピーと顔を合わせる。

「ほんとだって。ほら、オレはちゃんといるだろ?」
「…うん」
「みんなも寝る時間だからな、なまえも寝る前にトイレ行くだろ?」
「うん」
「タケシもきっとそうだ」

そう言うと納得したのかなまえは「そっかー」と笑顔になる。つられてピーも笑顔になる。


「もう寝る時間だし、今日はオレと寝よっか」
「うん!ぴーちゃんとねる!」


首に抱き着いてくるなまえの背中をポンポンと叩きながら布団に連れて行く。横になり布団を掛けるピー。


「寒くないか?」
「だいじょうぶ!」
「よし、電気消すぞ」
「はーい」


電気を消してなまえの隣に寝転がる。


「ぴーちゃん」
「ん?」
「てって、」

小さい手を出すなまえ。同じく手を差し出すと小さな手がピーの人差し指と中指を握りしめ、安心したように瞼をゆっくり閉じ、小さく寝息を立てる。

その寝顔を見て微笑みながら「おやすみ」と小さく呟いてピーも眠りにつく。



次の日、夜の間ずっとなまえを探し回って目の下にクマをつくったタケシが泣いてるのが話題になった。


(2017.12.12)
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