「連れてきたか」
アジトに着くとリーダーがオイラ達の帰りを待っていたようで、女の存在に気づくとこちらへ歩み寄ってきた。
「っ…えっと、な、捺です」
「堅くならなくていい。リーダーのペインだ。お前にはこれから暁として、任務をこなしてもらう」
まずはメンバーを紹介する。と言って奥の部屋へ連れて行かれる。女は緊張感からか表情はこわばっていた。
「今日から新しい暁のメンバー、捺だ」
「捺です。よろしくお願いします」
女が挨拶を終えると、リーダーは順番にメンバーを紹介していった。飛段のヤローは若い女に反応してんのかニヤニヤとした表情で女を見た。
「捺の能力はその内説明する。デイダラ、サソリおまえ達と捺とでスリーマンセルを組め」
「ガキが1人増えるのかよ」
サソリの旦那は大きくため息を吐いた。
35歳の旦那からしたら10代のオイラはガキに決まってる、うん。
「部屋は今余りの部屋がない。捺には共同部屋で使ってもらう」
「俺の部屋は無理だ。ガキが入って壊されたりしたら面倒だ」
「…デイダラ、おまえの部屋を捺と共同で使え」
はぁ?!オイラは思わず声をあげた。オイラだって芸術作品があんだ。なんで女なんかと同じ部屋を使わなくちゃいけねーんだよ。うん。
「捺は17歳だ。一回り以上違うサソリより、年齢の近いおまえと同じ部屋の方がいいだろう」
リーダーの返答に渋々オイラは共同部屋になることを了承した。女の部屋も決まり、各々が各自の部屋へと移動しはじめた。
「デ、デイダラ先輩!」
「…なんだよ」
女は小走りでオイラの側にくると、「すいません」と申し訳なさそうに謝ってきた。オイラが共同部屋を嫌がっていることがわかったのだろう。
「デイダラ先輩の迷惑にはならない様に気をつけます。何かあれば遠慮なく言ってください」
そう言ってぺこりとお辞儀をした。
いつまでもうじうじ嫌な顔してんのはアートじゃねぇしな、うん。仕方ねえ。
「捺とかいったな、オイラの芸術作品の邪魔さえしなけりゃ普通にくつろげよ。うん」
オイラがそう言って部屋まで歩き出すと捺は軽くお辞儀をして後ろをついてきた。
「広い部屋ですね」
「そうか?自分のマントができあがったらここにかけろよ」
オイラは一通り部屋の中の案内をして、自分のマントを脱いでソファに座った。オイラが座ると捺も横に腰をかけた。
「デイダラ先輩はいくつなんですか?」
「オイラは19だ。おまえの2個上だな、うん」
「近い歳の人がいるとやっぱり嬉しいですね」
そう言って捺はニコリとした。暁最年少だったオイラより歳下が入ってくるなんてな。それぐらい医療の才能があるってことか。
「どうかしましたか?」
無意識に捺の事を見ていたからか、オイラの顔を覗き込んできた。
「おまえの特別な力って医療忍術に関係することなのかぃ?」
ぴくっ
「…そうですね、医療…といえば医療です」
「なんだかパッとしねぇ答えだな、うん」
「嫌でもその内お見せすることになると思います」
少し気まずそうな反応をした捺をオイラはその時さほど気にしなかった。「お風呂、お借りしますね」そう言って捺は席を立った。
その曖昧な返答にオイラは捺の能力が気になりはじめていた。