つかまえたぁ〜




白ひげの船を目前に、俺達は士気が上がっていた。
四皇の一人である白ひげを討ち取れば、確実に俺達も名をあげることが出来る!

そう思っていた。

つい五分前まではーーー。



隣にいた、俺達の船長が倒れる。



「えっ?」


声を出したのは誰だったか。
それくらい突然に、唐突に、いきなり、倒れた。

船長の額から流れる赤い血。

なにが、いったい、どうして?


「あッははは、ははは!」


そしてそいつは突然やって来た。
長い黒髪を風に靡かせて、嗤っていた。


「ごッめんねぇ〜、恨みはないんだけど死んでほしいな?」


本能が恐怖した。

一斉に飛びかかる仲間。
俺もそいつを殺す気で武器を振るう。


「あッは」


ポォ…ンと飛ぶ仲間の首。

仲が良かった奴の首が足元に転がってきた。
何が起きたのか理解してない顔で、その瞳には酷い顔をした俺の顔が映っていた。


「死、神……」


次々と遊ぶように屠られていく。
100人はいたはずの仲間も、残り少ない。

どうして、どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうして!!!!!!

恐怖に硬直した足は、動いてくれない。


「あっるぇ〜?オニイサン、逃げないの?アタシ、逃げてくんないとつまんないじゃん」


ーーー殺される。

理解した瞬間。金縛りが解けたように全速力で逃げ出す。
船内はだめだ。行き場がなくなったら終わる。
じゃあ、残るは海しかない!

甲板から海へと飛び込む。









ーーー?

いつまで経っても水に浸からない。
そっと瞼を開けると、目の前にあの女の顔があった。



「あッは!つかまえーたぁ」



唇からのぞく舌がねとりと舐め上げた。




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