アクアとテラの承認試験がやっと始まる…と思ったのに、それを止めたのは俺と同じぐらいの歳の女の子だ。アクアとよく似た袖のないレオタード。足元とに纏わせるレース。同じ素材のケープを纏った紫色の髪をした翡翠の眼をした女の子だ。
マスターはその子を見ると「時間厳守だぞマスターコール!」と声を荒げる。
俺と同い年ぐらいの子の女の子がマスター?!アクアもテラもそのことに驚いたのか、視線を彼女に向けたまま、固まっている。
「遅れてすみません! ちょっと、道に迷っちゃって…」
「まぁ、いい…マスターコール。座りなさい」
「はーい」
マスターゼアノートに急かされたマスターコールは俺の横を楽しげに鼻歌を歌って通り過ぎる。結髪と服を踊り子のように靡かせて、舞っているみたいでお酒なんか飲んでないのに頭がくらくらしてしまう。
マスターコールが席に着くと、承認試験はすぐに始まった。
そしていよいよ、アクアとテラの模擬戦。マスターゼアノートとマスターを囲むように、席に座ったマスターコールと目があった気がして思わず目を逸らしたけど、やっぱり気になってもう一度、恐る恐る彼女の顔を見た。マスターコールはやっぱり俺の方を見て、微笑んでいる。さっきと同じ風に目を逸らそうとしても反らせない。俺の目も彼女の目に釘付けだった。そして彼女の口元が声無くそっと動いたのを確かに見た。口元の動きでなんとなく読み取れたけど、意味がわからなくて、俺は首を傾げる。
『久しぶりね、運命の子』
「俺、あの子とどこかで会ったのかな…?」