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どこでもトイレ
現状
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「じゃあな。ちゃんと綺麗にしとけよ」

しつこい程のお掃除フェラを僕にやらせたあと、青木君はそう言い残して教室を出て行った。
床に跪いてその背中を見送った僕は、足首まで脱がされたズボンを下着ごと引き上げ、着崩れを直して立ち上がる。

「……つつ」

二人分の体液で汚れた床をモップで丁寧に拭きあげて、乱雑に後方へ押しやられた他の机を元に戻す。
動くたびにお尻の穴につきりと刺すような痛みが走った。
青木君にやられるまではなんともなかったから、もしかするとさっきの行為で入口が切れてしまったのかも知れない。

ここは僕のクラスで、さっきまで俯せていた机は僕のものだ。
撒き散らしてしまった自分の精液を丁寧に拭き取って、机の隅にまた一つ増えた正の字を目にして溜め息をついた。

小さく彫ってあるからあまり目立たないけど、正の字が示す回数はとうに百を超えてしまっている。
この数は自分の席で犯された回数だけを表していて、トイレや裏庭、体育倉庫、それに学生寮を足せば、もう何回やられているのか見当もつかない。

しかもその相手は青木君だけじゃなくて、クラスメートのほぼ全員と名前も知らない先輩たちも含まれる。

中高一貫教育の男子校。全寮制でもあるこの学校に合格したあの頃は、僕の短い人生の中で間違いなく一番最高の時だった。
なのに、どうしてこんなことになってしまったんだろう。

同性愛者である僕は、中学までは必死にその性癖を隠して毎日を過ごしていた。
恋をしたとしても片思い専門で、告白する勇気さえなかった。

ネットで近くの発展場を検索してチェックしたけど、そこに行く勇気もなくて。
だけど普通に性欲はあるからお尻の穴にペンや棒状の物を何本か束にして突っ込んで、いつでもお尻セックスが出来るように自分で穴を拡げたり、それで感じるようになっちゃったりなんかしたりして。

それもこれも高校に入学するまでだと思い込んでいた腐男子でもある僕は、高校に入学早々、大きな過ちを犯してしまったのだ。


あれは4月の終わり。ゴールデンウイークの直前だったから、正しくは入学早々でもないかな。

「先輩が好きです!僕と付き合ってください!」

ともかく僕は、4月の終わりに入学前から好きだった先輩に人生初の告白をした。
先輩とは受験前の下見の時に図書室で一度会っていて、僕からすれば長い間悩んだ末のことだった。

抱きたい男や抱かれたい男のランキングはないとしても、想像では普通に男同士で付き合ったりしてるもんだと思っていた。
クラスの中にカップルも何組かいて、みんなに冷やかされてたりなんかして……ってね。

なのに、

「ちょ、待って。おまえホモかよ。気持ち悪い。俺、男とか無理だから」

返ってきた返事に現実を知った僕は、その一言に打ちのめされたのだった。


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