校門
新しい制服に身を包み、まだなれない靴がどこか軽やかな気分を醸し出してくれる
ここは、夢ノ咲学園 庭園
そう、全てはここから始まった
「さちさん、あなたは我が校始まって以来初めての女子生徒です。周りは男子生徒ばかりなのでなにかと戸惑うこともあるかと思いますが困ったことがあればいつでも相談にきなさい」
そういって大きな椅子に座る初老の男性は私に微笑んでくれた
そのあと、ゆっくりと校内を見て回ってほしいとのことで今は暖かな日差しの中、校庭を散歩している
「意外と広いのね…」
中学を卒業したとはいえ、いきなり決まった入学で他の生徒達よりは少し学校に馴染むのが遅くなった私は自ら学校のことをよく知ろうと思ったのだ
「あら、ここには噴水もあるのね」
広い庭の真ん中に綺麗な装飾が施された噴水がキラキラと水しぶきをあげていた
その向こうになにやら人影のようなものが見える
「おい！奏多か？！ん…？お前は…！」
そう、それがこの人との出会い
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