大和学園生徒
大和学園高等部 工業科一年
百鬼 八代(なぎり やしろ)
16歳│156cm│女
伝統や格式を重んじ、欧風文化を敬遠する華道家・百鬼の末娘。
家のように欧風文化そのものを否定する気はないが、伝統ある自国の文化を侵食されるのは本人としても不愉快。
家の名に恥じないようにと厳しい教育を受けて育った優等生。努力家。自身も家名に誇りを持っており、それなりに自尊心も高い。
事実的根拠のある考えは歯に衣着せぬ調子で発言するが、自分の感情を伝えるのは苦手。
淡白に見えるが根はお人好しであるため、面倒見がよく、子供や動物が好き。
桜花の旧家を嫌う父親の影響で、本人も桜花に良い印象は抱いていない。
しかし、青蓮寺の一人息子である澄に懐かれ、家の教えが揺らいできている。
「百鬼の名に恥じぬよう、精進いたします」
「為せば成ります」
「……猫に罪はありません、猫には」
大和学園高等部 工業科三年
百鬼 六花(なぎり りっか)
18歳│178cm│男
華道家・百鬼の跡取り息子。
高い技術と感性で、五人の兄姉を差し置いて跡取りを名乗ることを許されている。集中力も高く、時間が許す限り花と向き合う。
華道に対してのみ、凄まじい自尊心と独自の価値観を持っており、外部から介入されることを極度に嫌う。評価されることすら鬱陶しいが、跡取りとしての義務だと割り切っている。
自国の文化が欧風化して廃れようが興味も関心もないが、百鬼の華道を侵食することだけは許さない。
華道以外に関しては特に拘りはなく、柔軟。感情表現豊かとは言い難いが、冷淡ということもない。
しかし、根が真面目であるせいか、周りの冗談についていけないことも多い。
「百鬼に必要なのは、生きた年数などではない。実力だ」
「黙れと言っている」
「……それは新手の冗談か?」
大和学園中等部 工業科二年
千羽 依散(ちば いちる)
14歳│146cm│男
父親による礼儀作法の仕付けの影響か、年齢のわりに落ち着いた雰囲気を持つ。
しかし、行動力は人一倍で、何でも自分でやってみないと気が済まない。好奇心も旺盛で、度々とんでもないこともやらかす。
大抵の場合は困らせる側だが、双子の妹である依終に対しては、やや保護者ポジション。特に依終の飽きっぽさには手を焼いている。
幼少期に体調を崩しやすかったせいで『男児は女子の格好で育てると丈夫に育つ』という迷信のような謂われを信じた父親に、女児の装いで育てられた。私生活では未だに女装。中学入学を機にやめる流れだったのだが、親戚である羽衣に変な影響を受けたらしく続けている。
大和旧家である百鬼と千羽の血を引き、父方の華道にも母方の箏曲にも興味を示す。
何事もそつなくこなすが、極みに到達するだけの才能はない。そのことを理解しているのか、広く浅くをモットーに興味があれば何でもやる。
基本的に器用だが、整理整頓に関しては母親の血をがっつり引いているようで、独自の空間感覚を形成している。
「僕もやってみていい?」
「見てみて、はー兄のお下がり。貰ったんだけど、似合う?」
「……あ、やりすぎた」
大和学園中等部 普通科二年
百鬼 十夜(なぎり とうや)
14歳│150cm│男
容姿端麗な百鬼本家の末息子。
百鬼家随一の劣等生にして問題児……なのだが、比較対象が悪いだけで、世間一般から見れば優秀な方。
兄姉と比較されるのを嫌い、専門学科に進まなかった。華道にも関心がない。
基本的に幼い頃から聡かったせいで、己れの存在が保険であることをよく理解している。故にひねくれて育った。
自分が控え目に言っても整った顔立ちをしていることを自覚しており、発言が時おりナルシスト。
何事に対しても気分屋で、授業態度や成績などに波がある。発言もテキトーで、本心だか冗談だかわからない。自分でもわかっていない。
周りに迷惑をかけるような問題は起こさないが、ふらふらしている。寮の門限破りは日常茶飯事。家柄に執着もないせいか自由に振る舞っている。
「あーうん、別にいいんじゃない?」
「俺、か弱くて可愛いからさ」
「なんかもう、猫になりたいなー……なんてねー」
大和学園高等部 体育科三年
氷上 吟華(ひがみ ぎんか)
18歳│178cm│男
百鬼の分家・氷上の次男。
文武両道の優等生。伝統や格式を重んじる、真面目な性格。良いのか悪いのか典型的な本家の気質を継いでいる。
お家柄、華道の教育も受けてはいるが専攻は居合。
すっかり手を引いてしまっているが華道の腕前はなかなかのもので、本家に生まれていれば六花と跡取りを争ったのではと言われるほど。
基本的に本家の尊厳と華道以外には無頓着な百鬼一族の中で、特に欧化派を敵視している。
見た目からして軽い朱衣とは犬猿の仲。遭遇しようものなら抜刀は避けられない。
傍観主義の兄に煮え切らない感情を抱いているが、意見をぶつけようにも対話すると毒気を抜かれるため、何度も挫折している。口は減らないが、この世の何より兄貴が苦手。
「問答無用だ、叩き切る」
「女子供に手を上げる趣味はない」
「そうまでして傍観姿勢を貫くとは……我が兄ながら愚の骨頂だな」
