料理下手な人って大抵が作り慣れていないか計量してないかだよね(1)


「……準備は、いいですか?」
「えぇ大丈夫よ」
「わっちも問題ない」
「待ってて銀さん!私の誕生日ケーキを!!」
「まあみんなで作るんだけどね」

ということで。
今日は10月10日。我らが銀さんの生まれた日を祝うため顔馴染みのメンバーが集結した。
神楽と神田は昨日江戸城でそよ姫ちゃんと一緒にクッキーと、銀さん用のケーキを作ったから別にもう作らなくてもいいのだが、妙、月詠、さっちゃんが別々に協力を仰いで来たため今回のメンバーになった。

(このメンツを一日に計3回も同じこと……やってられん!)

体力と時間が足りない。絶対。
新八と神楽に仕事終了時間と帰りの道のりを延ばすように頼み、道具はもう用意出来ているのでケーキ作りに入った。全員で同じ行程を進めば間違いも起きないだろう。

「早くしなさいよツッキー!」
「すまぬ、だが焦らせないでくれ」
「大丈夫ですよ、まだまだ時間ありますし」
「なまえちゃん、ちょっと見てくれないかしら」
「はい何でし、粉違う!」
「あら…そうなの?」
「う、うん…っ!?しかも計って!計ってぇええ!」

歌舞伎町の強烈乙女、舐めてました。





そして夕方。
室内の黒電話が鳴る。

ガチャ

「はい…もしもし」
「"もしもしなまえさん?新八です。もう少しで仕事終わりますけど、どうですか?ケーキ作りのほうは"」
「……ぱっつぁぁぁあん!やばいよやばいよぉ〜!」
「"え゛っ!?もしかして…"」
「で、でっ…出来たよぉー!!」
電話口でプラ●ーンのポーズをするなまえ。

「"え゛ええええ?!ほ、本当ですか!"」
「おうともよ!」

「"管理人は【誕生日までにあげる!】とかほざいてて誕生日過ぎて11月になってんのに!?"」


【本当に…すいません】by管理人




「と、とにかく!これから片づけて迎える準備するから!」
「"はい!よろしくお願いします!"」
「じゃあ後で〜」
ガチャリ。




「………間に合うかな、これ」

受話器を置いた後、幸縁はゆっくりと居間を見回した。






爆震地。
なぜか溶けたボウルやら異臭を放つクリームやらがシンクから溢れ出している。

「…よしっ!頑張るか!」

他の面々が部屋の飾り付けをしている間に幸縁は新たな戦場へと飛び込んでいったのだった…。

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