この世界にトリップしてから数年特に何事もなく平和に暮らしてきた。
そう、本当に何も無く。
トリップの瞬間は何の予期もなく平凡な日常の中突然に訪れた。
いつも通りに会社に向かおうと玄関の扉を開けたらそこはもう米花町だった。
始めは知らない土地に戸惑ったものの、私が働いていた会社は実在していたし、職場の人も変わりなく、友人や家族だってこの世界にはいる
。
ただ、皆『名探偵コナン』という存在を忘れているだけだ。
いや、忘れていると言うよりは元より知らないと言った方が良いだろう。
この世界でのイレギュラーは『私』のみ。
おそらく私はこの世界の『私』と入れ替わってしまったのだろう。
もとよりこの世界に存在する『私』のおかげで、私は『私』としてこの世界になんの違和感もなく溶け込んだ。
スリーフェイスを持つ安室さんにビクビクしながらも好奇心に勝てずポアロで食事をしようとも、常連のコナン君や毛利親子に出くわしたとしても特に挨拶以外の会話もすることなく、ましてや疑われることも無い。
なんなら、犯罪都市とも思えるこの町で事件という事件に巻き込まれることもなかった。
そう、この時までは…
私は目の前の光景に戸惑っていた。
いつも通り仕事を終え、クタクタになって帰ってきてドアを開けると何故かジンがいたのだ。
そう、あのジンだ。
とりあえず、1度外に出て扉を閉めた。
部屋番号を確認してもう一度開ける。
閉める。
うん、やっぱりジンだ。
意味がわからなくて首を捻った。
うんうん唸っていると扉が開いた。
「てめぇ…何ふざけてんだ。早く入れ」
「あ、え、はい」
鋭い眼光で睨まれれば断る事なんて出来るはずもなく慌てて入った。
すでにジンは自分の家のように寛いでいる。
その様子にさらに戸惑う。
え?この世界にいた『私』、よりによってこの人と関係があるの?!
え?というかどんな関係よ?!
戸惑いつつも立ったままだと再び変な目で見られるかもと思い、息を押し殺したままそっとジンの隣に座る。
いや…だって、ソファー1つしかないしあからさまに隣を開けて座るんだもの。
ジンなら1人でドカッと座ってそうなのに詰めて座るってことは…そういうことでしょ?!
ハラハラして様子を伺っていたものの、この選択肢は正解だったようでちらりとこちらに視線を寄越しただけで何も言わず煙草をふかしている。
ジンが煙草を吸い終わるまでの間、物音ひとつたてないように、自分は空気だと言い聞かせた。
ジンはようやく吸い終わった煙草をいつの間にかもちこまれている灰皿に押し付ける。
その様子をぼうっと眺めていると、こちらに腕が伸びてきているのに気がつかず反応するのが遅れた。
強い力で引き寄せられ、慌てる暇もなくカサついた唇が重ねられた。
驚いているうちに口内を荒々しく貪られる。
抵抗らしい抵抗も出来ず、唾液を送り込まれ、飲み込む。
ジンが満足そうに笑ったのが雰囲気で伝わってきた。
マウントポジションを簡単にとられ、息絶えだえに貪られるこの行為は私が知っているものとは程遠い。
気分は肉食獣に食べられる草食動物だ。
しかし、意外にも頭の中は冷静で、「なるほど、私はジンのセフレだったのか」と分析する。
私だって命は惜しい、清純ぶるつもりもない。
そこまで結論づけるとそれ以上深く考えるのはやめてジンの首へと手を回した。
ジンは意外にも優しかった。
優しいといっても想像よりは、だ。
勝手なイメージで…ぶっちゃけた話、こっちのことなんてお構い無しに突っ込んで出すだけの作業になるかと思っていた。
実際は、キスもするし、愛撫もしてくれる。
まぁ、本当に食べられてしまうのでは?というくらい激しいのだけれど。
痛いくらいのしつこい愛撫で、何度も意識を飛ばし、戻されを繰り返し、イキすぎて涙が出てきた頃ようやくジンは服を脱いだ。
まさか、私の前でジンが素肌を晒すなど思っていなかったので驚いていると目の前に半立ちになったモノを突きつけられた。
反射的に私はジンのモノに触れ、口に含んだ。
今までの人とは比べ物にならないほどに大きなモノにえづきながらも必死に奉仕する。
頭を上下に動かしながらもジンにちらりと視線をやる。
パンパンに膨れさせて反応しているわりにジンは余裕そうで、さらに言えばどことなく機嫌が良さそうな雰囲気でこちらを見ている。
ジンの様子を見ながら奉仕しているとふと気がついた。
ジンて、すごく身体が綺麗。
無駄な脂肪をつけておらず、つくべきとこには筋肉がきちんとついている。
視認できる傷も多数あるがそれすら魅力的にうつる。
こ、これはいろんな意味で危ない男だ。
男の人でこんなにも惹き付けられる裸体を見たことがなく異性ながらも嫉妬してしまった。
ジトッとした目でジンを見詰めていると物欲しそうな顔をしているとでも思われたのか口からモノが引き抜かれて秘部へと宛てがわれた。
心構えをする暇もなく貫かれた。
奥まで届くモノに息が詰まり、一瞬意識が飛んだ。
しかし、次の瞬間には戻される。
ジンは抉るような激しさで中を掻き回す。
私はただただ喘ぐしかなかった。
破裂音のような水音が鳴り、過ぎる快感に身をよじって抵抗しようとしたが簡単に押さえ込まれジンの気が済むまで抉られた。
何度目かの絶頂が訪れた時ジンの息も僅かに乱れ、パンパンに膨らんだモノが奥へと押し付けられ熱い何かが流れ込んでくるのを感じた。
朦朧とする意識の中、ああ、中だしされてしまった…アフターピル貰いに行かないとなんて考えていた。
意識が戻ると私はベッドの上に寝かされていて、ジンの姿はすでになかった。
あれは夢だったのかななんて思いつつも、股の間から伝い出てきた液体が現実を教えてくれる。
…もしかして、気絶した後も抱かれていたのかな…
明らかに1回分だけではない量の精子がこぼれ出てきて頬が引き攣った。
ただ、意外にもリビングのテーブルの上にはアフターピルらしきものがあった。
とはいえ、ソレをそのまま飲むなんて勇気もなく、婦人科へと行き処方してもらった。
…万が一にもアポトキシン4869なんてものだったら嫌だしね。
それから1ヶ月が経ち、その間ジンが訪れることもなく平和な1日を過ごした。
あれは夢だったのでは、なんて呑気に思い始めていた頃再びヤツが現れる事になろうとは思っていなかった。
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