隣の渋谷さん。
『...あっ...もっと、っ...』
まただ。よくもまあ飽きずに毎晩毎晩...。
自分の部屋を出て、隣の家のインターホンを鳴らす。
ピンポーン。
......ガチャ。
『あっ、あっ...』
「渋谷さん。」
『あい。こんばんは、#name2#さん。』
『あっ...、』
「今、何時でしょう?」
『えーっと...、深夜1時すね。何、?時計でも壊れましたか、』
「...違います。苦情です。大音量でAVはやめません?...深夜だし。...あなたアイドルだし、」
『イくっ、』
『...あ、聞こえてます、?』
「...ですね、毎晩変な気持ちにさせてもらってます、」
『消しますね、今イったみたいなんで。すんません、おやすみなさい』
イったみたいって!
隣の渋谷さん。本当に不思議な人だ。
テレビで見るととってもキラキラしてるから、今の人はただのそっくりさんなんじゃないかと思い始めた今日この頃。
『あ、#name2#さん、おはようございます』
「おはようございます。早いですね」
『そうすね、今から地方なんで。あ、戸締り、気を付けて。夜、俺居らんし』
「あ、そ、そうなんですね、」
え、心配してくれてるの?なんか、意外だ。昨日よりキリッとしてるし。ちょっとドキッとしてしまった。
エレベーター前でそんな話をして、二人でエレベーターに乗り込んだ。
私の隣に立つ渋谷さんが、チラ、と私を見た気がして、顔を渋谷さんに向けた。するとちょっとビクッとした渋谷さん。
『...や、ええ匂いするなー思て、』
「え!」
『変態っぽいとか思た?思ったやろ、今、』
「や、そうじゃなくて、...恥ずかしいなって、思っただけで、」
『......可愛いなぁ...』
「え!!」と言った瞬間にエレベーターのドアが開いて
『#name2#さん、行ってきます』
と言って渋谷さんは外で待っていた車に乗り込んだ。
ピンポーン。
『...ただいま、これ...土産、』
「あ、ありがとうございます。私に?」
『いやいや、そうやなかったら来てへんし』
「ですよね、...ありがとうございます、」
『自分ちより先に来たんすよ、...会いたくて、』
「...え!は?」
『そんなびっくりします? ...うん、...まあ、好き、なんすよ。そうなんすよ、 』
「...す、すき?」
『...AVはアピールやん、彼女居てませんよっていう、』
「...な、なんてわかりづらい...!」
『変な気持ちになってたんなら、来てくれれば良かったのに、』
「...ちょ、ちょっと意味が違うけど...」
『だから...よかったら家、来てください、』
渋谷さんが慌てて部屋を出て行った。
...やばい。不器用過ぎる渋谷さんが可愛い。なんだこれ、ドキドキしてる。
程なくして聞こえてきたのは、大音量の喘ぎ声。渋谷さんが私を呼んでる。
さて、どうしよう。
可愛いから、もうちょっと放って置いてみようかな。
ピンポーン。
ドアを開けると同時に飛び込んできた渋谷さんにいきなり抱き締められた。
『...やっぱり、待ってられへんかった、』
End.
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