euphoria


bj


忠義の視線が気になって目を閉じた。
薄暗いとは言っても、私の顔には眩しいくらいにオレンジのライトが当たっている。逃げるように瞼を閉じて包まれた暗闇の中で、口と手だけに意識を集中させた。

そこに舌を滑らせながら手で擦り上げると、忠義の太腿の筋肉が締まって私の髪をくしゃりと掴む。続けて口の中へ誘い込み、裏側に舌を這わせながら奥まで飲み込む。喉が詰まる程奥に当てれば、喉が締まって忠義が僅かに声を漏らした。誤魔化すように咳払いをして忠義が熱い吐息を吐き出した。
疲労で締まりの悪くなった唇で懸命に挟み込んでスライドする。私が愛撫されているわけではないのに、鼻から漏れる息に声が混じって羞恥心で体に熱が回る。

さっきから目を閉じていてもわかる程、オレンジのライトを何度も遮る影。薄く目を開けてちらりと忠義を見遣れば、ベッドに手を付いてすごい角度まで体を横に倒し、私を覗き込んでいたから驚いた。
すぐに瞼を閉じて逃げる。けれど忠義が気を引くように頬を撫でるから再び目を開く。私の口元を凝視するその顔は笑みが浮かんでいて、ますます羞恥心を煽る。

忠義を咥える口の端を親指が撫で、その接合部を確かめるかのように唇に指を這わせる。何度も角度を変えて私の口元を忠義の視線が追い続けるから、体の熱が今度は顔に集中してくるのを感じた。

「...電気、消して、」

目を逸らして忠義を唇に触れさせたまま言えば、吐息に反応したそこがひくりと揺れる。
急かすように忠義の指が頬を撫でて上がり、頭をぐっと押し付けられて唇に当たったそこを食む。

『えー、見えへんもん』
「...見られたくないの、」
『俺見たいの』

甘えたような口調に戸惑う。忠義に目を向けることも出来ず、ただそこに触れたままでいた手を忠義の掌が包み込んだ。スライドするように促されて掌で包み直し擦り上げれば、大きく溜息を漏らしてから息を詰める。

ふっと笑うように息を零して顎に手を添えられ思わず忠義を見上げた。

『舌出して舐めてみて?』

優しく笑みを作って私を覗き込むから、すぐに目を逸らす。

「...やだ」
『なんでぇ!してやぁ』

駄々を捏ねる大きな子供は、私の頬を掌で包んで訴えるように見つめる。その瞳に閉じ込められるとそこに色気が戻って、艶を帯びた表情に変わるから狡い。

『舌、出して。ほら、はよ』

口を開いて覗いた舌に、忠義の唇が孤を描く。目を閉じて舌先を先端に触れさせれば、ぴくりとそこが反応する。
早くなった鼓動に急かされるように再び舌を出して這わせると、忠義の大きな手が髪を梳きながら頭を優しく撫でた。

『...そ、上手やん』

恥ずかしい、けれど、感じてくれるのは嬉しくないはずがない。私の動きにいちいち反応を見せてくれる忠義が愛しくてたまらない。
どこがいいのかなんてわからないけれど、ただ必死で舌を這わせ、唇で挟み込んで愛撫を繰り返す。

先端の窪みを尖らせた舌で刺激すれば、声を漏らし息を詰めた忠義の手が私の髪をくしゃりときつく掴んだ。それを繰り返すと次第に上がる忠義の息。

「...気持ちいい...?」
『...ん、』

短い返事と余裕のない笑顔にドクリと心臓が脈打つ。体の深くから疼くような感覚で私自身の息も上がるから恥ずかしい。

すると急に両手で頬を包まれ驚いて口を離すと、軽く引き上げられて近付いてきた忠義の唇が、労わるように私の唇を優しく食んだ。

『ええ子やから、ご褒美な』

腰に回された腕でベッドに引き上げられ、今度は荒々しく唇が塞がれた。少し荒い呼吸が2人の口の端から漏れ、私を昂らせるように忠義の指が厭らしく腰を這う。
私を求めるように見つめる忠義の瞳が閉じられると、溶け合う程に熱く絡む舌が私の体を快楽へと誘い込んだ。


End.

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