euphoria


bj


ずっと、顔を見ることは出来なかった。手で擦り上げながら舌を絡めて喉の奥に誘い込む。慣れない動きを繰り返すせいで、次第に顎がガクガクと震えるけれど、手も口も休めることはしなかった。

溜息を吐くように甘い吐息が亮ちゃんの口から漏れたからより深くまで飲み込んだ。下手くそな自覚があるからこそ、どうにか感じさせたくて必死に奥まで誘い込む。
私の頬に当たる髪が彼の手で掬い上げられ後ろに払われる。覗き込むような亮ちゃんの視線が口元に刺さるから、恥ずかしくなって目を閉じた。

つい先日までただの友人関係だったのだから、余計に照れ臭くて仕方ない。
すると柔らかく私の髪を撫でるから目を開けると、やけに強い目力で私を見つめる彼と視線が絡んだ。

「...見すぎだよ、」

すぐに視線を逸らし目を伏せ咥え直すと、先端に軽く歯がぶつかって彼のそこが質量を増した。

『...いや、だって見たいやん』

ふっと息を吐いて笑った亮ちゃんの呼吸が少し荒くてほっとする。亮ちゃんにするのは初めてで、感じてくれているかどうかイマイチわからなかったから。
ちらりと亮ちゃんを見上げれば、彼の視線が私の目から口元へと移る。

「...恥ずかしい」

私の顔さえもそんなに真っ直ぐ見ることなんかないくせに。

『だってさぁ、俺の咥えてんねんで?すごいエロ...』
「もう言わなくていい!」

亮ちゃんの言葉を遮って止めると、カッと顔に熱が集中した。そこから手を離して甲で唇を拭い、赤く染まる頬を隠すように掌で覆う。

『...え、待って...?』

急に小さな情けない声を発した亮ちゃんに伺うように視線を向ければ、口を開けたまま眉を下げて私を見ていた。

『もう終わり...?』

あからさま過ぎる程にあまりに残念そうな顔をするから戸惑う。いつも完璧な男前だった亮ちゃんのこんな表情、見たことない。甘えるようなこんな顔、知らない。

『...もうちょっと、して欲しかった...』

少し尖った唇から発せられたその言葉にますます顔が熱くなる。
すると、亮ちゃんの手が私の髪を撫でるように優しく触れ、ぐい、と引き寄せられた。目の前に迫った彼のそこはまだ上を向いていて、逃げるように視線を背ければ、覗き込む亮ちゃんと目が合う。

『もうちょっとしてぇや、...お願い』

眉を下げたまま伺うように私を見つめる亮ちゃんが、催促するように腰を揺らす。口元に突き出されたそこに手を伸ばして触れるとひくりと反応した。

ゆっくりと手をスライドさせながら口を開け咥えれば、彼の鼻から抜けるような声が僅かに漏れた。
自分が直接愛撫されているわけではないのに体が疼いて熱い。まだ咥えたばかりなのに彼の声に刺激され、興奮で息が上がってしまうから、恥ずかしくてただ必死に愛撫を繰り返す。

喉の奥に、耐える彼の苦味をじわりと感じながら、もっと感じて欲しくて舌を絡めた。ひくりと腰が揺れて甘い吐息を漏らした亮ちゃんが、私の顔に掛かった髪を梳く。その指が首筋に触れて大袈裟に体が揺れてしまうと、亮ちゃんがふふんと笑って私の頬に手を添えた。

見上げた亮ちゃんは色気たっぷりに微笑んで私を見つめると、親指で唇を拭った。

『...もうしたいんやろ?』

伝わってしまったのが恥ずかしくて思わず目を逸らせば、私の腕を引いて立ち上がらせる。

『はよ、来て』

ベッドの上の亮ちゃんに引かれるままにベッドに乗り上げれば、不意打ちのキスをしながら抱き寄せられ愛おしむように舌を絡めて2人ベッドに倒れ込んだ。


End.

- 27 -

*前次#


ページ: