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……………
日本に帰った後も、その暗い気持ちが消える事はなかった。
学校に行っても全く楽しくない。
子ども達の顔を見ても…心から可愛いと思う事が出来なくて。
私の心もだんだん汚くなってきているのだろうか。
「はぁ…」
休日も部屋に引きこもりがちに、誰とも関わりを持ちたくなくなってしまった。
こんな生活がここ最近ずっと。
ひとりただぼんやりベッドに寝転び…
瞼の裏側にあの血にまみれたバレルさんが再び浮かび上がってくる。
最近はメールもしていない。
アメリカに帰ったとしても、もう彼には会いたくない。
数ヶ月前に作った「バレルさんサポートノート」が机に置かれたままだ。
それも見たくなくて、咄嗟に引き出しに仕舞った。
もう…もういいよ。
元々私達は違う世界に生きる人間。
あの人は闇の世界に住む人。
私みたいに平和ボケしてしまっている人間にはわからない。
バレルさんにとって私は…本当にウザったいただのお節介な女だったのかもしれない。
そんな彼に、何の考えもなく近づいた私が間違ってたんだ。
アメリカに帰る理由もなくなってしまったし…当分は日本にいよう。
そう考えながら、再びベッドに寝転がり顔を伏ていた。
〜♪
自分の携帯が鳴っている。
誰だろう…
もしかして…バレルさん?
毛布の隅に置いていたそれを取り開いてみるが…
『今度いつ帰ってくる?』
違う。アメリカにいる友人だ。
やっぱり…そうだよね。
何を期待してたんだろう、私。
馬鹿みたい。
『まだ決めてないよ』
返信を送り、また無気力にベッドに寝転がるとすぐにそのまた返信が返ってきた。
その友人からのメールは食事のお誘いの内容。
気分は落ち込んでるけど、友達に会えば少しは気分も和らぐかな。
私はそのメールにOKの返事を返し、久々に来週の日曜日アメリカに帰る事を決めた。
これで少しでも気分が晴れればいいけど…な。
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