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……………
ポリポリポリ。
自転車騒ぎから一段落し、リッキーは何事もなかった顔でおつかいモードに戻っていた。
のどかだった川岸通りを抜け、今は人と人が行き交う街中へ。
大好きなスナック菓子を食べながら信号が青に変わるのを待っている。
ジム「おい。アイツポテチ食ってるぞ?」
サラ「さっきコンビニで買ってたわよ」
ジム「え?もう!?おつりで買っていいって約束じゃなかったっけ?」
そんな会話にも全く気づかず、リッキーの食べていたポテトチップスは空になり、袋を丁寧に畳んだ。
「いいじゃない!どうせポテトチップス代くらい余るお金を渡したんだから!」
「お前はまたリッキーをそうやって甘やかして…」
「甘やかしてるんじゃない!貢いでるの!」
「リアルだな、オイ!俺というものがありながら!」
脇ではジムとビッキーがまた仲良くケンカをしている。
「相変わらずラブラブなのね、貴方達」
「うるさい!どう思う、サラ!?恋人がいながら他の男に貢ぐって!お前からも何か言ってやってくれ!」
「ポテトチップスくらいなら貢いだうちに入らないわよ」
手に顎を乗せて人事のように笑う彼女。
そうこう話しているうちに、リッキーの待っていた信号は赤色から青色へ。
「金額の問題じゃないだろ!大体いつもリッキーにベッタリくっ付いて、俺にはそんな事一度もしてくれた事ないのに!」
「人前ではってだけでしょ。それが安定のビッキーちゃんなんだから、貴方もいい加減慣れなさ……」
ふと視線を変えたサラの口が止まる。
「…ん?どうした、サラ?」
「ちょっ…」
思わず身を乗り出す。
先程までだるそうにしていた彼女は、冷や汗をかいて道路の先を見て…
「サラ?」
「ねぇっ…ちょっ…アレ見て…」
ジムやビッキーも何も知らずに道路の先を見る。
「あの走ってるトラックの運転手っ…うたた寝してない!?」
「えっ?」
「嘘ッ!?リッキ…」
ガラス越しに見える中年の男性は、確かに眠そうにウトウト頭を揺らしている。
異様に早いトラックのスピード。
その先にはイヤホンで音楽を聴きながら、横断歩道を渡っているリッキーの姿が。
「ヤバい!あんなのに轢かれたら、さっきの自転車云々の話じゃ済まないぞ!」
「リッキー!!早く逃げて!リッキー!」
ブオオオオオッ!!!
猛スピードで突っ込んでくるトラック。
確かにこれでは自転車にぶつかるのとは訳が違う!
リッキー「…ッ!?」
「「リッキー、逃げろぉぉッ!!!」」
女性陣が咄嗟に目を瞑り、男性が叫んで…
ピンポーン!
ナイジェル「あ、ラインだ」

ジム「死ぬ間際にどんだけ長いライン送ってきてんだ、コイツは!!早く逃げろ!」
キキーッ!
間一髪。
ギリギリの所で運転手が目を覚まし、急ブレーキをかけた。
「………。」
彼が何も出来ずに呆然としていると、中年の運転手が慌ててトラックから飛び出してきた。
「お兄ちゃんっ…!怪我はないかい!?本当にすまない!!」
「い…いえ」
必死におじさんが謝っている姿が窺える。
まさに危機一髪。
既の所で大事を免れたようだ。
「いや、本当にすまなかった!詫びをさせてくれ!」
「大丈夫ですよ。そんな」
ピンポーン!

ナイジェル「これで一安心ですって…何ひとつ安心出来ねーよ。
スゲーな、コイツ。走ってくるトラックを自力で止めたらしーぞ」
サラ「ってか今、携帯触った?なにあの子…触らなくても操作が出来るの(怖)」
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