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本日はとある休日。
それぞれが思い思いに自身の休息タイムを楽しんでいると、どこか遥か遠くから聞こえてきたジムの声に気がつき、全員が振り返った。
ジム「遥か遠くとか言わないで。目と鼻の先だったからね、お年寄りに話すボリュームだったからね」
場が落ち着き、帰ってきた彼を中心にメインルームのソファーに座り始めるメンバー。
「おかえり。電話でどこかに呼び出されてたけど何してきたの?」
サラの質問にジムはフフン!と自慢気でわかりやすいどや顔を見せ、鞄から何かを取り出した。
「何だこれ?」
テーブルの上に置かれたのは「Music Appreciation」という有名な音楽雑誌。
「あ!新刊の表紙wether lifeじゃん!格好良い〜!」
ビッキーは表紙のイケメンバンドに食いつくが、ジムはその邪魔な手をはねのける。
「あーも!見せたいのは表紙じゃなくて!」
「いいでしょ!アンタの地味な顔見てるより、イケメンを見てた方が目が喜ぶ…」
「いいから返せ!」
無理やり雑誌を奪い返した彼は、怒っている彼女をよそに目当てのページを探す。
「えっと…あった!お前ら、このアーティスト知ってるか?」
広げられたページには、男性ふたりの写真が大きく掲載されている。
左の男性はサングラスをかけギターを持った大柄な茶髪の男性。
もうひとりは黒髪でマイクを握っている小柄の男性だ。
必ず一度はテレビで見た事のあるふたり組。
「あ、この人達『コビクロ』じゃない?」
ビッキーの言葉にジムは頷く。
「そうだ。こっちのギターを持った大きい男性が『コビィ』そして、こっちのマイクを持った小さい男性が『クロちゃん』。
ふたりの名前を合わせて『コビクロ』。今注目の実力派男性アーティストだ」
言葉と同時に、ジムは手の平でテーブルを軽く叩いた。
説明はわかった。
でも自分達にとってみれば、住む世界が違う一流歌手だ。
一体何を言いたいのだろう?
状況がわからずにリッキーは口を開く。
「…で?この人達がどうかしたんですか?」
質問してきた彼を見て、歯を光らせたジムは本日二度目のどや顔を見せた。
「仕事を依頼してきたんだよ!俺ら6人に!」
「マジかぁぁぁあああッ!!」
「うるさいわよ、ボビー」
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