12
ーーーーー
次の日の朝。
目が覚めると、日晴君の姿が隣にない。
「イッタ…」
起き上がると体が痛い。
時間は…スマホスマホ…朝の6時…
「藤原さん!!!!!」
「え??」
トイレから戻ってきた彼は、何故か僕の事を名字で呼びながらベッドに飛び込んできて…
「すんませんっっっした!!!!」
「…ッ!?」
深々と土下座をされた。
何故自分はまた謝られているのか?
理由もわからず返事の言葉が見つからない。
「え……と…」
「いや、自分に制御能力がない事はとうにわかってたっす!でもあんな時間までりんちゃんを付き合わせてしまって…」
「あぁ…大丈夫だよ。家族には昨晩友達の家に泊まってくるって連絡してたし…」
「それに…」
「それに…??」
なんだろう…日晴君がこっちを見て固まってしまっている。
…ん?
「…!!!」
ふとその視線に合わせて気がついた。
自分の体にたくさんの跡が残っているのだ。
「ア゛ァアァ!!!りんちゃんの真っ白でスベスベのマシュマロボディに俺がこんな…!すんません、ほぼ無意識だったんす!
いや意識はあったんすけど、もうそれどころじゃなくて…すんません!俺の体をアザだらけになるまで蹴ってください!!」
「嬉しい」
「えっ!?」
それこそ無意識に出てしまった僕の言葉に、ぽかんとしてしまっている目の前の彼。
だって…こんなの…
「嬉しいに…決まってるよ。
だってこの跡のひとつひとつが、日晴君が僕を愛してくれた証なんだよね。それだけで僕にはもったいないくらいで…」
「りんちゃん…」
もちろん、全く痛くなかったかと言われたら嘘になる。
一瞬でも怖いと感じたのも本当だ。
でもそれは本当に最初だけ。
日晴君と心でも体でも繋がれた事実が、僕には嬉しくて。
今では昨日よりもずっと…
「ありがとう、日晴君。昨日の夜は本当に幸せすぎて、もっともっと君の事が大好きになったよ。これからもずっと一緒にいてくれると嬉しいな」
笑顔で微笑みかけてきた恋人に、
改めて感じた。
俺は、この人が好きだ。
「………ッ゙…」
「日晴君?」
「す、すんません…朝からはさすがにマズイっすよね。今、必死に理性を抑えてるっす…」
女の子みたいに顔を抑える日晴君にくすっと笑ってしまった。
「ありがとう、りんちゃん…!
俺も、大大大好きっす!絶対にりんちゃんを誰にも渡さない!
俺の人生全てをかけて、君を愛する事を誓うっす!」
「そんな、大袈裟だよ(笑)」
「大袈裟なんかじゃない!!」
ギュッと手を握られて、目と目が合った。
「俺は本気っすから…。覚悟していてください」
真っ直ぐな瞳。
一瞬だけ、日晴君の顔が大人びて見えた。
「う、うん…」
・
・
・
ぐぅぅぅううう…
「…ん?」
地響きのような何かの音。
「すんません…。こんな時に…俺の腹が鳴ったっす」
「ははっ。昨日はご飯食べてなかったもんね。一緒に朝ごはん作って食べようか?」
「は、はい!!(りんちゃんの手料理…!)」
そうして握り合っていた手と手は離れたが
僕達は心から繋がる事が出来た。
もうきっと離れる事はない。
僕はこの人が好き。
そしてこの人もきっとおじいちゃんになっても、僕を大切にしてくれる。
そう約束してくれた。
「あ、そういえば昨日…その…ゴム3箱も使ってしまったけど!あれは俺が準備したものじゃなくて!あんなにするつもりは元々なかったんす!!」
「はは。そうなんだぁ」
「え、信じてない!?本当っすよ、信じてください!」
fin
- 75 -
*PREV NEXT#
ページ: