ヤムライハたちが出て行ったあと、シンドバッドはひっそりと影に潜む彼女を呼んだ。
(シンドバッド、ジャーファル、マスルール、ドラコーン、ヒナホホ)

「王様」
「何かあったか?」
「いえ、皆様自室に籠もられておりました。マギ殿だけ、何かに気付いておられるようでしたが」
「やはり、ルフの淀みのようですね」
「相手はまず間違いなく魔導士だろうな」
「匂いでは追えなさそうか?」
「はい、匂いがないんで」
「匂いを消すほど周到なのに、ルフはだだ漏れってか?」
「ルフは意志でどうにかなるものではないだろう」
「魔導士ならそこらへんも分かってそうだけどな」
「…わざと、わざと残しているのではないでしょうか」
「誘導か」
「その可能性もあるかと」
「……魔導士なら身近な人間に姿を変えることもできる。とにかく、王宮内でも気を抜くなよ」
「御意」


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