いちごミルクキャンディA
ここまで聞いといて、その「相手」がお前になる可能性は想定しないのか。
候補として俺は眼中にないってことか。
「なァ、お前の浮気の基準はなんだ」
「うーん…そういわれると考えたことなかったな」
トラ男に問われたマナが首をかしげる。
その瞬間、甘い匂いがふわりと舞った。
「キス以上は当然として、」
「ああ」
「でも確かに、二人きりで食事に行ったって聞くとちょっとモヤモヤするかも」
両手を頬に当てて考え込むマナに目は奪われる。
「決めた!」
突然後ろから声が上がって振り返る。
ビビが拳を握っていた。
「証拠をつかんで白状させるわ!」
「…びっくりした」
「証拠ってどうやるんだよ」
「まず相手の女の人をSNSで探して、身元突き止める」
「お、面白そうな話だな」
「ゾロ、けしかけないの」
「それならまずフェイスブック探して、ツイッターでアカウント特定して、
共通の趣味装ってのDMからのLINE交換が一番効率良いぞ」
後ろからサボの声が。
「…お前経験者か」
「まあ、趣味程度にはな」
「いい趣味してんな」
「で、何の話だ?」
「浮気疑惑と浮気の境界線について」
「サボ的にはどこからが浮気?」
「あー、そうだなあ」
ニヤっと悪ガキのような笑顔が浮かぶ。
「俺の辞書に浮気という言葉は存在しない」
「…なるほど。常に本気だと」
「ある意味で一番男らしいかもな」
「…道徳的にどうかと思うけれど」
「でも相手が浮気したとしたらそれも一発アウトってことだよね」
「ああ、本気と見なす」
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