とても短い話


1000文字に満たない話、ネタなどを置いています。
名前変換はありません。

再会した幼馴染が美人だった件について*張コウ


「えっと……、誰ですか?」

ある日の朝。家の戸を叩かれて出てみると、そこには目が覚めるような美丈夫が立っていた。頭の高いところで一つに括った黒く長い髪。きりりと鋭い眦。女性と見まごう顔貌を持ちながら、首から下は確かに男のそれと劣らぬ体つきだった。自分にこんな人と縁はないので素直に素性を訊ねる。

「昔日の友を忘れてしまうとは、時の流れとは残酷なものですね」

「……はい?」

「まだ思い出しませんか。私ですよ。あなたの友、張儁乂です」

「はああ!?儁乂!?」

驚きに目を剥く私に、彼は「はい」と悠然と微笑む。開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。一体誰が想像できただろう。世に咲く数多の美を見たいのです、とか言って故郷を出た旧友が、女と見まごう美丈夫へと変貌して帰るなど。自分はできなかった。

「あんたえらく雰囲気変わったね」

昔から周囲とは何処か違う雰囲気を持つ彼だったが、よもやここまで化けるとは。自分の目を疑うほどに綺麗になっていた。

「あなたもいっそう美しくなりましたよ」

「ボロ屋に住んでボロ布まとう女に何言ってんだか」

「いいえ。あなたは美しいですよ。私がここを離れるより以前から変わらずに」

蕩けるように目を細めるものだから、むず痒い気持ちになり顔を背けた。せっかく潰した恋心が再燃しかねない。



originの容姿


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