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君が一番似合ってる/ちろなな

 昼ご飯でも作ろうと台所に立った時、ふと今日の服が白いシャツなのに気づいた。シミになったらまずいのは確かだが、生憎自分のエプロンは洗濯機の中である。
「……一六くん、お借りしますね」
 朝出勤していった道後にそっと断りを入れてから、エプロンをさっとつけた。少し丈の短いピンク色を眺め、似合わなさに苦笑する。やっぱり、これは道後の色だ。
 帰ってくるなりいそいそとエプロンを着ける姿を思い出し、和倉はそっと瞳をゆるめた。

2021,Nov,15


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