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恋に落ちたのは「何でもないようなことで笑いあった日」/鏡龍

「おや、一つ多いですね。鏡太郎くんどうぞ」
和倉がくれたどら焼きを受け取ると、修善寺はそれを割って、片方を霧島に渡してきた。
「いいの?」
「りょーちんと食べた方が美味しいから」
「……ありがとう。いただくね」
半分のどら焼きを受け取ると、修善寺は満足げに笑っていた。

2018,Jun,30

恋に落ちたのは「相手の"特別"になりたいと感じた時」/ちろ←なな

視線の先を追う。楽しげに笑う顔が見えて、嬉しくなる瞬間、胸に靄がかかった。最初はあのピンと張った高音が耳に障るからだと思っていたけど、どうやら違ったらしい。
憧れの先輩――名誉なことなはずなのに、そんな肩書き、取っ払ってしまいたくなる。

僕は、君の  になりたい、なんてね?

2018,Jun,30

たった二人の世界/煙熱

「もし世界が俺とアツシだけだったらどうよ?」
また急な質問だった。冷蔵庫をいじる手を一旦止めて、鬼怒川は至極真面目に考える。
「お菓子二つしか買ってないことの弁解考えなくていいのはいいんじゃない?」
「まあそんなもんだよな」
「何か、もう想像つかないや」
由布院以外がいない家なんて。

2018,Apr,9

「犬に噛まれたとでも思ってさ。な、良いだろう?」/煙熱

ゆっくり顔を離すと、煙ちゃんは泣きそうな声でそう呟いた。そんな顔するくらいなら、やめとけば良かったのに。
犬は無理あるよ、と返してから、今度は俺からキスをする。「犬に咬まれたとでも思ってさ、」煙ちゃんの言葉を繰り返してみせると、大きく開いた瞳から、涙が一つ落ちた。

2018,Mar,29

正直に申し上げます/イオ

私にとって何より大切なものは金、それ以外ありません。金は裏切りませんし、期待をかけただけ返ってきます。買えないものだって存在しません。
――そう信じていられたのなら、どれだけよかったでしょう。酷いことを教えてくれたものです。金では手に入らない何か、なんて。いい迷惑ですよ、まったく。

2018,Mar,21

恋して愛して、憎んでる/煙ちゃん

好物とは、好きな物と書くくせに、どうして無限に食べ続けることができないのだろう。二時間前まであんなに食べたかったはずの温泉まんじゅうを前にして、由布院はため息を零した。これが通算30個目でなければ嬉しいのに。
全然食べれなかったり過剰だったり、少しはいいバランスで会いに来いっての。

2018,Mar,19

アンビバレンス/征服部

携帯を開いてから、既に1時間は経った。鬼怒川へのメールを考え出してから微動だにしない草津を見て、有馬はそっとため息を吐く。頑張れと思う反面、頼ってくれればいいのにと思ってしまうのは間違いだろうか。
とりあえずメールに時候の挨拶はいらないことは、説明した方がいいかもしれないけれど。

2018,Mar,18

迷子のお知らせ/防衛部

「眉難市からお越しの由布院煙さん。お連れさまがお待ちです」
嫌な予感はしていた。朝からハイテンション……なのはいつも通りだが、久々のお出かけに浮かれていたから。迷子センターに行くと、迷子たちを前にして「我ら王位継承者!バトルラヴァーズ!」と決めた姿が。おい楽しそうだな、ユモト。

2018,Mar,17


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