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荷を負う背には乗れない/空却

 落ち込んでいる、と一目で判った。
 どんよりと俯く彼女を見つめ、空却はため息をついた。悩んでいるわけではない。反省すべきところも判っている。ただ、落ち込んでいる――そんなところだろう。
「……っと」
 どかりと彼女の後ろへ腰を下ろし、そのまま背中を合わせる。軽く体重をかけつつ、持ち込んだ週刊の漫画雑誌をめくり始めた。内容は正直半分も頭に入っていない。あくまでもポーズだ。拙僧は今ここで漫画を読みてぇ気分なんだよ、というポーズ。
「……空却くん」
「あ?」
「……ちょっとだけ、聞いてくれる?」
 彼女が少しだけ振り返った。不安げな瞳を肩越しに見てから、空却はハッと笑って漫画誌を閉じた。
「仕方ねぇな、聞いてやるよ」

2021,Feb,24


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